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標高が上がるにつれてやや木々が混んできて、右へ左へとかわしながら登って行く。やがて朽ちた電柱が見えてひと登りで稜線へ飛び出した。9時55分、登り始めてから約2時間弱だった。
ここまで登ればあとは快適?な稜線歩きである。ほっとしてザックを下し汗を拭いながらミネラル飲料を飲み干す。眼下に広がる百人浜~えりも岬はもちろんだが、東側の970.3mピーク、そして目を転じるとオキシマップ山やルチシ山が見えていた。

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ひと登りで稜線へ

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稜線の東側の970.3mピーク

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左にオキシマップ山、中央奥にルチシ山

いよいよ豊似岳を目指して稜線歩きが始まった。ちょっと心配していた風は弱く、稜線上の雪庇は雪がやや多かったせいかとてもしっかりとしていて、且つ登山靴もそれほど埋まる事も無く歩きやすい。前方の鋭峰1088mピーク(豊似岳の前衛峰とでも言えそうな)を分岐点とするように~左へは豊似岳、右へは観音岳へと続く稜線がとても美しい。

先行者が2組いるようで、そのトレースに導かれるように稜線を進んで行く。1088mピークが近づくにつれて例年なら木々やハイマツに進路を塞がれることもあるのだが、今年はほとんど雪の上を通過、ピークの直下でハイマツをかわす程度であった。

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稜線歩きが始まった(中央奥が豊似岳、右の鋭峰は1088mピーク)

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観音岳
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1088mピークが目の前に

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ハイマツを回り込んで

10時50分、ハイマツをかわして1088mピークに立った。ここから前方に展開される光景に歓声をあげない人は居ないだろう。まだ雪に覆われた日高山脈が「これぞ日高の山々だぞっ」と言わんばかりに広がるのだ。「わぁ~凄いねぇ」「これだよねぇ!」「楽古岳は?」「ほらあそこに見えている」 何度見ても新たな感動を与えてくれる光景である。

そんな光景を欲しいがままに・・・豊似岳に向かって距離にして約800mほどのなだらかで広い稜線を進んで行く、なんとも贅沢三昧の稜線歩きなのだ。11時25分、豊似岳の山頂に立った。登り始めてから3時間25分だった。

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目の前に日高山脈の大展望が広がった
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豊似岳に向かって広い稜線を進む
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ハイマツを回り込んで豊似岳山頂へ

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