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午前9時5分、1737m標高点に立った。登り始めてからちょうど3時間だった。

前方に一気に広がる山々、ここはまさしく表大雪の展望台である。ニセイカウシュッペ山の見晴台からのそれに匹敵する広がりを持って見ることが出来る。この日は表大雪の山々がやや雲に覆われていたものの、そのスケールは十分満喫できるものであったし、目の前の小槍から大槍へと続く鋭い稜線の迫力には圧倒される。


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稜線へ飛び出す

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表大雪の山々

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小槍から大槍へと続く稜線
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そんな光景に包まれながら、私達は稜線を歩き始めた。南に向かっては平山へと続くなだらかな広い稜線、そして北へ向かっては前方にアンギラス、大槍、ニセイカウシュッペ山頂方面を見ながら歩くのは殊の外楽しい。1737m標高点には次から次へと登って来る登山者が見えていた。

やや終盤気味のタカネシオガマ、チシマギキョウ、そしてウスユキトウヒレンやリンネソウ、ミヤマリンドウは見頃を迎えていた。さすがにコマクサはほとんどが終わっていたが、まだ咲いていた株を見つけてカメラを向けた。

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右にアンギラス、左に大槍、中央にニセイカウシュッペ山頂方面を見る
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1737m標高点を見る
画像クリックで幅1024ピクセルのパノラマ画像表示(屏風岳、武利岳、武華山、支湧別岳等)

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タカネシオガマ
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ウスユキトウヒレン

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リンネソウ

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ミヤマリンドウ

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1737m標高点にて

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チシマギキョウ

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ミヤマアキノキリンソウ

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チシマツガザクラ

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コマクサ

登山道脇に一際輝いて咲いていたのはカラフトゲンゲ(マメ科)であった。全般的にはやや終盤の印象があったものの、ここの群落には目を見張るものがあった。ハマウツボ科の植物であるオニクはミヤマハンノキに寄生するのだが、なかなかその姿を見ることは出来ない。1年草だから毎年同じ場所に出て来る?とも限らない。探すのは容易では無いが、今回は運良く見ることが出来た。来年も何処かに咲くのだろうか?

1737m標高点の下にエゾシマリスを見つけた。どうやらおばさんのカメラにおさまってくれたようである。それほど強い陽射しを受ける事も無く、無風の稜線上でのんびりと休憩した。次から次へと登って来る人達、そのほとんどは平山のピークを踏み、余裕があれば比麻奈山や比麻良山方面へと向かって行くコースを楽しんでいるようだった。

「そろそろ下りましょうか」午前11時25分、私達は下山を開始した。


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カラフトゲンゲ
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オニク
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エゾシマリス(おばさん撮影)

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イワブクロ

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コースタイム(含休憩時間)
登山口 06:05  冷涼ノ滝 06:50-07:00  第一雪渓 07:45-08:05  1737m標高点 09:05 稜線散歩 11:25  第一雪渓 12:10-12:25  冷涼ノ滝 13:00-13:10  登山口 13:50

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