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馬の背から山頂までに見た花々~アポイ山塊の固有亜種ヒダカトウヒレンが見頃を迎えつつあった。モイワシャジン、アポイ岳の準固有変種チャボヤマハギ、とても小さなエゾコゴメグサ、登山道脇で見つけたエゾスズラン。

今回のレポートではアポイ岳の固有な植物として、
固有種とか固有変種、亜種などを自分なりに調べて記述にくわえてみた。そんな事を意識しながら歩くのも、アポイ岳登山を一層楽しくしてくれるだろう。

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モイワシャジン(おばさん撮影)

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ヒダカトウヒレン(おばさん撮影)

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チャボヤマハギ(アポイ岳の準固有変種)

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エゾスズラン

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エゾコゴメグサ

眼下に様似の海岸線を見ながら、馬の背へと続く岩尾根を下って行く。9合目付近の登山道脇でザックを下し昼食タイム。虫はいないし時折少し吹く風も感じられて心地良い。「今年はヒダカトウヒレンが凄いわね」「うん、見事だよね。アポイマンテマもまだ咲いていたし~」、「チシマセンブリがやっぱり可愛い」「これからまだ楽しめそうだよね」。そんな出会った花々のおさらい?をしながら軽食を頬張る。

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アポイマンテマ(アポイ岳の固有変種)
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チシマセンブリ
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ダイモンジソウ
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昼食を終えてまた下って行く。「暑いですね~」行き交う人達との挨拶はこの言葉が繰り返される。「それでも今日は良い方だよ、この前なんか30度を越えていたから」、単独の男性がそう言った。確かにこの日は陽射しが遮られていて、それほどの暑さは無かった。

花々の撮り直しをしていると~パトロールの方が登って来た。アポイ岳を取り巻く自然環境と、それ故に見ることが出来る花々など~「いやぁ~勉強になりました、ありがとうございます」。そんな話しの中で、いまだに盗掘が繰りかえされていると聞いた。「えっ、そんな花が? 持ち帰っても咲かないでしょう」「無理でしょうね」。何とも悲しい話しである。ここに咲いているからこそ美しい花々、そしてそれを楽しみにして登って来る大勢の方々が居るのだ。是非ともこの貴重な自然環境をこのまま後世に残したいと思うのは、私だけだろうか?ネット上での貴重種の取り扱いについても、あらためて注意が必要だと感じた。

今回はアポイ岳の固有変種ヒメシラネニンジンを初めて見ることが出来た。偶然岩場で見かけた小さなセリ科の花、「なんだろう?」と思って撮影したのだが、パトロールの方の話しを聞いて「あっ、それ見ました」と言うことになったのである。うれしい初見の花との出会いであった。
「こんにちは~暑いですね~」登って来る人達が続く。「あっ、シマちゃん!」おばさんの前をシマリスが通り抜ける。既に花の撮影を終えてカメラをザックに仕舞い込んでいて、残念ながら撮ることは出来なかった。

5合目が近くなってきた頃に、上空から日射しが照り付け始めた。「これは暑くなるぞ」、5合目では水分補給だけにして逃げ込むように樹林帯の登山道へ向かった。


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ヒメシラネニンジン(アポイ岳の固有変種)

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コースタイム(含休憩&写真撮影時間)

登山口 07:10  5合目 08:30-08:40  馬の背 09:30-09:45  山頂 11:00 途中昼食 11:15-11:30  馬の背 12:15  5合目 12:40  登山口 13時50分

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