大雪山、2日連続山行の二日目。2015年7月6日早朝、私達は銀泉台の駐車場に到着。「あっ、あの車に乗っている人じゃないか?」前夜にメールで連絡を取っていた本州のネット友のiwaさん、この日初めてお会いすることになった。ご主人も山登りをされていて、とりあえず初対面の挨拶を交わす。北海道の山をこよなく愛されているお二人は、毎年この時期にこの周辺を歩いていらっしゃる。

「今日はどんなルートで歩かれますか?」「小泉岳周辺ですかね」、お互いに何となくその先は決めずに~午前6時55分、銀泉台をスタートした。特に一緒に登るとか言う訳でも無く、「お互い自己責任で」と言いつつも花好きの人のペースはほぼ同じ。結局最後まで一緒に歩くことになった。

急な登山道を登りながら、足元に咲くハクサンチドリやツマトリソウ、更に登ってホソバイワベンケイ、やっとヒメイワショウブを見つけて歓声をあげる。初対面ではあるがお互いに花好きだから、何のこだわりも無く歩いて行けるのがうれしい。


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 今回ご一緒したiwaさんご夫妻と

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ツマトリソウ

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ホソバイワベンケイ

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ヒメイワショウブ

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視界が開けて来て

登山道が急斜面のトラバースに移るころに一気に視界が広がる。何度も見ている山並みだが、この日は雲一つ無い青空が広がっていた。ニセイカウシュッペ山~平山、そして手前に屏風岳を見て、更に武利岳、武華山へと連なる美しいシルエットが素晴らしい。遠く小さく阿寒の山が見えていた。

そんな展望を欲しいがままではあるが、目の前には第一花園の大きな雪渓が広がる。慎重にゆっくりと~刻まれたステップ上を一歩一歩進んで行く。最後の雪渓をクリアしてひと登りで木製丸太のベンチがある小さな台地に出る、ほっとする瞬間だ。


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小さな雪渓を渡る

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ニセイカウシュッペ山~平山、手前に屏風岳

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手前左が屏風岳、奥に武利岳、武華山

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第一花園付近の雪渓

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途中で見かけたアオノツガザクラ、そして何と言ってもウスバスミレである。すっきりした輪郭の小さな花と円心形の葉っぱがとても可愛い。iwaさんも期待していたこの花はちょうど見頃であった。ウラジロナナカマドと奥の新緑の対比が美しい。

さて、サックを下して休もうとする私の視線の先に・・・「わっ、ホシガラスだ」目の前の木の枝にとまっていた。とにかく証拠写真をとシャッターを押した。一旦飛び去ったのだがまた戻って来て今度はハイマツの奥に、、、やっとおばさんの出番で少し長いレンズで撮影出来た。iwaさんご夫妻もビックリのホシガラスとの出会い、この日は下山時も・・・それについては最終ページで。


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アオノツガザクラ

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ウスバスミレ
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ウラジロナナカマド

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ホシガラスが・・・

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ホシガラス(おばさん撮影)

小さな台地で小休止して、灌木トンネルを潜って第二花園へ向かった。ここはいつも流れる水でぬかるみになっているところだが、今回はほとんど乾いた状態であった。「歩きやすいね」「こんなの初めてだわっ」、すんなりと第二花園へ~

ここはいつも入口付近で綺麗なエゾコザクラとキバナシャクナゲ等を楽しめるところだが、今回は見事な花の絨毯が広がっていた。「わぁ~凄いね」「これは綺麗!」、チングルマとエゾノツガザクラの大群落が広がり、手前を埋め尽くすエゾコザクラ、そして咲き始めたばかりのキバナシャクナゲが美しい。「ここでこんな光景を見られたのは初めてだね」、いつも同じ頃に登っていらっしゃるiwaさんご夫妻も頷きながらカメラを向ける。


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【第二花園】 チングルマとエゾノツガザクラの群落

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エゾコザクラ
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キバナシャクナゲ

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