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岩をかわしながらの変化に飛んだ登りはまだまだ続く。大きな岩の横を通って~少し進むと三の森、そこから一旦下って又急斜面のロープ場だ。「ゆっくりで良いぞ」、私の声におばさんは頷きながら足場を確保して、ロープを補助にしながら慎重に登って行く。次から次へと続く緊張の連続に疲れも出て来る頃である。「ふ~っ」と、一息ついてもう一度おばさんを見上げる・・・

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三の森

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急斜面のロープ場

そんな緊張の続く登山道であったが、私達はやはり咲く花々に目を奪われる。まだ蕾のナンブソウやマイヅルソウの葉を見ながらミヤマスミレやコヨウラクツツジを見つけてカメラを向ける。

そして~一番の見どころとも言えるヒダカイワザクラの登場だ。「あっ、あそこに見えるよ」「どこどこ?」ちょっと離れた岩場に張り付くようにして咲くピンクの花を見つけた。早速おばさんのカメラを借りて望遠側でファインダーを覗く。「あぁ~咲いてる咲いてる」咲く花の数はそれほど多くは無かったが、何と言ってもこの標高で見られた嬉しさがあった。
少ないながらも近くで見られた個体は私のカメラでじっくりと撮影出来た。花が不規則に深裂しているものも多く見られた。又全体的に葉柄が南日高などで見る個体よりも毛深い印象を受けたのだが・・・

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ミヤマスミレ

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コヨウラクツツジ

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ヒダカイワザクラ
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緊張を強いられながら急斜面を登りきると、、、断崖上の稜線に飛び出す。一気に視界が広がって思わず「あぁ~っ」と叫んでしまう。眼下に広がる十勝平野はもちろんだが(足元には十分注意が必要)、手前にエゾムラサキツツジを配して~奥には十勝幌尻岳を見て・・・突き上げる岩塔の剣山山頂部に圧倒されるのだ。その山頂部にかかる梯子が光って見えていて~

「どうする?私はここまでで良いけど・・・山頂まであとどのくらいかしら」おばさんはさすがにちょっと疲れが出てきているようだ。「距離にしたらもう300mほどだけど、無理しなくても良いよ」、、、「やっぱり行ってみようか」おばさんの声に押されて~私達は山頂に向かってまた歩き始めた。

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稜線に飛び出した

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眼下に十勝平野

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突き上げる岩塔(山頂部)  左奥は十勝幌尻岳
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山頂部をズーム (梯子が見えている)

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