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第二花畑を過ぎると前方には緑岳から落ち込むエイコノ沢に突き当り、ひとつの難所となる崩壊地の登りとなる。階段を登った先の岩場がポイントとなるところだ。足場とホールドがややままならないので、十分注意が必要である。そんな所でも咲き始めたばかりのヤマハハコの群落を見つけてカメラを向ける。「気をつけてよっ」おばさんが上から叫ぶ。

崩壊地を過ぎるとハイマツトンネルだ。イチヤクソウ類やコケモモが多く見られる個所でもある。しゃがみ込みコケモモの果実にカメラを向ける。

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エイコノ沢に突き当り

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崩壊地を登る

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ヤマハハコの群落をズームで

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ハイマツトンネルを潜り

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コケモモの果実

標高約1700mほどの手前で一旦視界が広がるが~この日は高根ケ原方面が少し見える程度だった。さらに進んでハイマツ帯をくぐり抜けると、いよいよ緑岳南斜面の岩れきの急斜面となる。「さあ、ここからね」おばさんも気合が入る、、、と言うほどでも無いのだが。

急斜面を覆う大小の岩に記されたペンキを目印にしながら、ジグザグと登って行く。しっかりと次のステップを踏む位置を決めて~浮石にも注意をはらいながら登って行く。若い人などはとてもバランスが良いからヒョイヒョイと登る、なんともうらやましい限りだが~まあ私達は年相応に安全第一で歩を進めて行くことになる。高度差は約250m、縦走装備なら更にきつい場面でもある。

「あっ、もう紅葉が始まっているよ」おばさんが指差すウラシマツツジの葉は、ほんのりと赤味を帯びていたのだ。「そうか~もう紅葉か~」私はちょっと寂しさを覚えながらカメラを向けた。

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ハイマツ帯をくぐり抜けると

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岩れきの急斜面となる

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ウラシマツツジの紅葉が始まりつつあり~

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ウラシマツツジの果実

そんな急斜面をゆっくりと登りながら~「あっ、シマちゃん」とおばさんが立ち止まる、エゾシマリスだ。カメラを構えて連写の始まり~撮り終えてフッと一息つく。そんな場面が3度ほど、そのたびに立ち止まり撮影タイムとなる。傑作だったのは下山時に撮った下の3枚目の写真だ。立ち上がって懸命に草を食べていたエゾシマリスの姿には思わず「可愛いね~」と叫んでしまった。

やっと傾斜が緩んで来て、大きく回り込むように進むとほどなく緑岳の山頂である、09時45分。登山口をスタートしてから3時間15分も経過していた。

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エゾシマリス(おばさん撮影)

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草を食べているエゾシマリス(下山時撮影)

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