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「今年の大雪山の紅葉は良いかもしれないよ」夏の暑さから一変して涼しさを感じる日々が続き、しかも大雪山周辺では比較的安定した天気が続いているとみた。層雲峡ビジターセンターの情報では着実に紅葉が進んでいるようだ。「やっぱり今年は早いぞ」「いつにするの?」日々変わる天気予報も当然考慮しなければならない。雨風の中ではせっかくの紅葉も台無しだ。「明後日だな、日曜日なので混むかもしれないけど・・・それを逃すと天気が崩れてくるようだし・・・」

前夜は層雲峡駐車場で車中泊、意外と車は少なくて何か拍子抜けの感もあった。問題は天気である、見上げる空は暗い雲に包まれ~しかも風が強い。「うぅ~寒いくらいだな」そう言いながら早々と食事を済ませシュラフに潜り込んだ。

2014年09月07日早朝、「どうだい?見えているかい?」「見えないけど・・・風は無いわね」。天気が悪ければ即刻あきらめる予定だったが、風が弱いだけならなんとかなりそうだ。早速準備をしてロープウェイの駐車場へ移動。午前6時の始発便は10分繰り上がって5時50分となった。「あれれっ?」「どうも~又会いましたね」なんと、五色岳でも出会った「ブログる revival」でお馴染みの「ぎょ」さんだった。どうやらまた同じ狙いになったようである。この日は単独と言うことで、同じ便のロープウェイに乗り込んだ。

「リフトに乗っているうちに晴れて来ると思いますよ」ロープウェイの乗務員さんの言葉を信じてリフトに乗り継ぐ。「何も見えないね」「あっちは明るいけど・・・」。リフト終点が黒岳7合目登山口である。展望の無いままに入山届けを済ませて、お鉢平を一周すると言う「ぎょ」さんと別れた。もちろん、先に行ってもらったと言う事である。

6時35分登山口をスタート、登るにつれて上空に青空が広がって来た。しかし~北から東方面の青空の下には次から次へと雲が流れ込んでいたのである。それ故に~北大雪方面の展望は全く無い。やがて前方にはマネキ岩が見えて来た。「ヨシッ、見えてるぞ~見えてるうちに~」と少しだけ気合が入る。

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5合目 ロープウェイ終点駅前

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上空には青空が見え始めたのだが・・・

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しかし、北から東方面には次々と雲が押し寄せていた

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前方にマネキ岩を見て

紅葉は7合目付近まで下りて来ていて、マネキ岩付近はやや日射しが隠れてしまったが見事な輝きであった。「綺麗ね~」「これはいいぞ」「ここで一枚だね」、大勢の人達で賑わう登山道には歓声があがる。
昨年の黒岳登山は9月11日で、その時は紅葉が始まったばかりの印象であった。今年はもうすっかり見頃を迎えていたのである。「今日は期待できそうだぞっ」「そうね~このまま天気が持ってくれれば良いね」、そう言いながら高度を上げて行く。

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マネキ岩周辺の紅葉
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(下山時撮影)

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(下山時撮影)

登山道脇の紅葉した花々や果実などが目に飛び込んで来る。「これ可愛いわね、、、ほら綺麗よ」「いやいや、今日は紅葉だからさ~ひとつひとつの花は撮らんぞ」そう言って私はカメラを向けない。そんな事にはお構いなく、おばさんは「ほらっ、見て、、、これはヤマブキショウマじゃない?、、、あっ~チシマヒョウタンボクの実が凄いよ」。それほど声をかけられると~やはりついついカメラを向ける訳であり~ファインダーを覗くとのめり込む訳でもあり~

水滴のついたハイオトギリの紅葉や、まだ咲いていたダイセツトリカブト、、、「これってカラマツソウ?」おばさんが言う。「葉っぱはカラマツソウだよね」ぶらさがっているものは果実だろうか?帰宅してから図鑑やネットで調べてみると、やはりカラマツソウのようである。しかし紅葉した果実の写真はほとんど見られなかった。案外貴重な状態を見ることが出来たのかもしれない。

7時55分、黒岳山頂に立った。

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ヤマブキショウマの紅葉

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チシマヒョウタンボクの果実

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ハイオトギリの紅葉

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ダイセツトリカブト

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これは・・・カラマツソウの果実だと思う、紫色に紅葉?していた。

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