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今年の夏山シーズンは、7月初めから毎週のように大雪山系を歩いた。かと言って目新しい山に登った訳でも無いのだが、登る時期をちょっとだけ変えることによって新鮮さも感じる事が出来た。「次の大雪は紅葉狙いだな」前週に緑岳~白雲岳避難小屋を歩いた時にウラシマツツジの葉にその雰囲気を感じていた。それにしても紅葉を楽しむのはまだ先の話しだ。「その前に・・・アポイ岳のお花を覗いて見たいわね」「チシマセンブリが見頃かな?」

2014年08月15日午前6時50分、私達は入山届けを済ませてアポイ岳登山口をスタートした。上空は曇り空だったが駐車場からはアポイ岳山頂やピンネシリ方面も見えていた。展望狙いでも無いから雨さえ降らなければあまり問題では無い。早々と先行している人達も居たが、あの春先の賑わいは無く~静かに樹林帯へと入って行く。「チシマセンブリは咲いているようだね」「そうね、ヒダカトウヒレンも写真が貼ってあったわ」。登山口の手前にある掲示板には「今咲いている花」の写真が貼ってある。毎回登る前には必ずチェックする。

「そろそろかな?」「あっ、あったわ~」ちょうど見頃のオオヤマサギソウ、そしてイワツツジの見事な果実にカメラを向ける。どうやら今回も長い?アポイ岳になりそうだ。

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登山道に入る

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オオヤマサギソウ

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ハクサンシャクナゲ(おばさん撮影)

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ネジバナ

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イワツツジの果実

樹林帯の中を緩やかに進む登山道~途中に休憩所が5か所あり木製のベンチがおかれている。沢のせせらぎに耳をすませながら、ベンチに腰を掛けて静けさを満喫するのも良いものだ。第5休憩所を過ぎると四合目の標識を見て~5合目の山小屋へ向かってジグを切りながらの登りが始まる。

午前8時10分、山小屋へ到着した。「やっぱり1時間は切れないわね」おばさんはそう言いながら水分補給。「まあ、このペースだからね」私は額の汗を拭いながら答える。私達の山での一番の楽しみ~昔はその広がる展望だったが、今では咲く花々との出会いに変わっていた。「あっちに~こっちに」と咲く花々を見つけてカメラを向ける。しゃがみこみ息を止めてシャッターを押す。画像を確認して角度を変えて・・・それが「このペース」と言うわけだ。

曇り空だが山頂は見えていた。いよいよ馬の背に向かって急な岩尾根の登りが始まる。ここからが本格的な花々との出会いとなるのだ。「あれって~ヒロハヘビノボラズの果実じゃない?」「ほんとだ、果実は初めて見たね」~ちょっと登る時期を変えることで新しい花模様との出会いがあるものだ。

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第5休憩所

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5合目の山小屋へ

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曇り空だが山頂方面は見えていた

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馬の背に向かって急な岩尾根を登って行く

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ヒロハヘビノボラズの果実(おばさん撮影)

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ホソバトウキ

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イブキジャコウソウ

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アポイハハコ(タカネヤハズハハコ)
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サマニオトギリ

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エゾサイコ

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