title

今年の紅葉山行も終えて、いよいよ夏山シーズンは終わりを迎えつつあった。とは言え、歩けるうちは(雪が積もってしまう前)だらだらと登り続けるのが、例年の私達の山行スタイルだ。「銭函天狗岳は?」「うん、良いね〜春にしか登っていないし、ブルーの海を見ながら登られるし、まだ雪は積もっていないだろうし」、、、何かと理由をつけたがる私なのである。

札樽道の高速銭函ICを出てすぐに「大倉山学院・松泉学院」のサインを見て左折、高速道路の下を潜り抜けて細い道を進み突き当りの左の広場が駐車地点。「もう出発した人がいるんだね」先行者の3台の車が駐車していた。私達もすぐに装備を整え、ゲート奥の登山口へ向かった。
2012年11月11日午前8時、登山口をスタート〜予報通りの天気に納得しながら?砂防ダムの橋を渡り、落ち葉を踏みしめながら進んで行く。10分ほどで銭天山荘へ到着だ。この山荘には「会員募集 札幌山岳会」の看板があった。誰でも利用できる山荘では無い。

1
登山口

2
銭天山荘

3
オオウバユリの果実

4
サイハイランの果実

山荘を過ぎると登山道は沢形を進んで行く。この付近は春の花の時期には楽しいところでもある。10分ほどで尾根に向かって急斜面の登りが始まる。ここはあせらずにゆっくりと息を整えながら登って行く、これから待っているさらなる急登に備えて〜。尾根に上がると一旦傾斜は緩んで左下にゴルフ場を見ながら進んで行くことになる。ちょっとほっとする瞬間でもある。

さて、いよいよ山頂部の岸壁に向かって急斜面の登りとなった。距離は約300mほどだが標高差約150m、斜度は約30度前後である。滑りやすい足元に注意しながらゆっくりと登って行く、落石注意の個所でもある。さらに途中からは固定ロープもあって補助に使いながら慎重に歩を進める。
銭函天狗岳の行程は〜標高差約437m、距離にして約1.8kmである。1時間ほどで登られる山ではあるが、この急登と山頂部の高度感、そして落差のある展望を求めて登る人は多い。

5
沢地形を進み

6
尾根に向かって急な登り

7
一旦傾斜が緩むが・・・

8
いよいよ急登が始まる

9
ロープもあり・・・

10

急登を終えてほっと一息、視界が開けて広大な石狩平野が広がる。その奥には夕張山地、そして微かに白い山塊が見えた。表大雪と十勝連邦のようである。さすがにカメラではそこまで写りそうにもない。「ほら、あれが芦別岳だろう〜右は夕張岳」私の言葉におばさんはファインダーを覗きながらシャッターを押した。

やがて〜目の前に切れ落ちた岸壁が見えて来た。「おぅ〜いいぞぅ〜」私はそう叫びながら岸壁の基部に向かうおばさんを追う。ぐんぐん迫って来る岸壁は迫力満点だ。

11
広大な石狩平野を見て

12
石狩平野の奥に夕張山地をズームで(おばさん撮影)

13
目の前に切れ落ちた岸壁が・・・

14
岸壁の基部に向かって登る

登山ものがたりへ 次のページ HOME