久しぶりに西クマネシリ岳に登る事にした。2012年7月28日早朝、士幌道の駅で出発準備をしていると鹿追在住の女性から声をかけられた。「いつもHP拝見しています。今週は何処へ登ったんだろうと楽しみにしているんです」「ありがとうございます」。先日の銀泉台でお会いした方にも言われたが、「何度もアポイ岳に登られていますよね」、今年は一度しか登っていないが、毎年何度も登っている山である。季節に応じて楽しめる花々に魅せられている話しをした。やがてお仲間の方も来られて、大雪山へ向かって行った。 国道273号を進み十勝三股の先のシンノスケ三ノ沢林道を進み登山口へ、簡素な「西クマネシリ登山口」の標識のあるスペースに車をとめた。その少し先にも数台の駐車スペースがある。 「おやっ?」出発準備をしている私の目に何やら動くものが、、、「タ、タヌキだよっ、早く、早く写せよ」、おばさんは慌ててカメラを取り出した。キタキツネは結構見かけるがタヌキはめったに見ない〜しかもツーショットである。おばさんはとりあえずシャッターを押した。そしてカメラの設定を変えようとした時、タヌキはこちらの存在に気づいてスルリと草叢に入って行った。 何とも、珍しい出会いで始まった山行になった。午前7時30分登山口をスタート、どうやら私達は一番乗りのようだ。 |
登山口 |
こちらを見るタヌキさん(おばさん撮影) |
少し先の駐車スペース |
三ノ沢川沿いの登山道、爽やかの水音を聴きながら〜右岸左岸と渡りながら進んで行く。フキの葉っぱは登山道を覆い隠すほどでも無く、快適だ。「以前よりもすごく歩きやすくなった気がするけど」「そうね、快適よね」「この山にも登る人が多くなったのかな〜」 沢沿いにはミヤマタニタデが沢山咲いていた。小さな花なので撮影は大変だ、ザックを下してじっくりと構えてシャッターを押す。「ミヤマアカバナも沢山あるけどまだ咲いて無いわね。きっと帰りには咲くわよ」、帰路の宿題がひとつ出来た。おばさんが「これは良いわよっ」と叫ぶ、苔むした倒木の上にエゾクロクモソウを見つけた。「ヨシヨシ、これは良いぞっ」シャッターを押す手に力が入る。 |
左岸から右岸へ |
フキに囲まれ?ながら |
ミヤマタニタデ |
エゾクロクモソウ |
登山口を出発して30分ほどで前方に廃屋が見えて来た、旧営林署の小屋跡である。更に10分ほど進むと1040m土場跡に到着だ。小休止しながら上空を見上げる。高曇りの空が広がっていた、風も強そうである。「今日は展望はダメかもしれないね」いや贅沢は言うまい、先日の雌阿寒岳ではほとんどガスに包まれたままだったのだから。 土場跡からしばらくは作業道跡を進んで行く。気温は上がってはいるものの樹林の間を吹き抜ける風は心地よい。作業道脇にもミヤマアカバナを沢山見かけた、「これも帰りだな・・・」宿題?が段々多くなって来た。「下山に何時間かかるやら・・・」私は苦笑しながらコバイノイチヤクソウにカメラを向けた。 |
廃屋を見て |
1040m土場跡 |
作業道跡を進む |
コバイノイチヤクソウ |
作業道跡は徐々に傾斜が増して来てやがて大きくジグを切る。「わぁ〜見えてるわよぅ」おばさんが叫ぶ、前方には西クマネシリ岳の山頂部が見えて来た。「この調子で、せめて午前中は天気が持って欲しいなぁ〜」私はちょっと弱気になりながら呟いた。8時50分登山歩道入口に到着だ。登山口をスタートしてから1時間20分、「まずまずのペースかな〜」そう言いながらミネラルドリンクを飲み干した。 |
大きくジグを切ると |
前方には西クマネシリ岳が見えて来た |
登山歩道入口 |
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