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ゴーゴーと噴煙が火口から噴き出す轟音を聞きながら火口壁上を登って行く、もう山頂は近い。メアカンフスマの群落があちこちに広がる。ちょうど10年前に知床縦走した時に見て以来だった。これだけの群落になると何処を撮って良いのやら、なかなか難しい。

何となく日射しを感じながら歩いて行くと、前方には青空が広がって来た。「これって、、、晴れるかも・・・」微かな期待が膨らんで来る。10時40分、雌阿寒岳山頂に立った。登り始めてから実に3時間45分たっていた。ガイドブックの標準コースタイム(休憩含まず)は2時間30分だから、いかにのんびりモードだったかと言う事だ。

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メアカンフスマ
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青空が広がり始めたが・・・

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山頂は大勢の登山者で賑わっていた、休憩している間にも次から次へと雌阿寒温泉コースから登って来る。さすがに日本百名山、人気の山である。軽食を頬張り水分補給をしながら晴れ間を待つのだが、、、ちょうど真上に青空が広がるだけで、周辺に漂うガスは一向に消えそうにも無い。「展望はダメだね」あきらめて雌阿寒温泉コースに向かって下山を開始した。
雌阿寒温泉コースは初めてである。次から次へと登って来る人たちとすれ違う。ご夫婦連れ、中年グループ、若者達、そして下から元気な声が聞こえて来た。引率の先生方と小学生のグループである、「こんにちは〜」その元気いっぱいの明るい声にちょっと照れながらあいさつを交わす。

延々と続くハイマツ帯、大小の岩を交わしながら下って行く。きっと天気の良い日には素晴らしい展望なのだろう。下るにつれて霧雨状態になって来た。慌ててカメラをザックに仕舞い込み、ザックカバーをつける。結局3合目付近まで下ってやっと樹林帯に入った。
午後1時ちょうど、雌阿寒温泉コースの登山口に下り立った。ほっとしてザックをおろし大休止。この頃になると周辺の霧はすっかり上がっていた。
雌阿寒温泉の駐車場奥にオンネトー遊歩道の案内板がある。オンネトーへ1.8kmと表示されている、キャンプ場の駐車場はその先約1kmである。木道を渡り樹林帯に入って行く。

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雌阿寒温泉コース登山口

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オンネトー遊歩道を行く

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コバイノイチヤクソウ

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ミヤマフタバラン

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ジガバチソウ

遊歩道では湖周辺を散策する人、私達とは逆回りで登った人たち等とすれ違う。8合目付近で出会った単独の男性と再び出会った。「どうでした、山頂は」「いやぁ〜〜青空は見えるのですが展望はさっぱりでした」「そうですか、それは残念でしたね〜」「まあ、この天気ですから、次の機会に期待しますよ」そう言って別れる。
キャンプ場ではお子さん連れのファミリーが寛いでいた。「今日は土曜日なんだね」「もうすぐ夏休みよね!」、キャンプ場は賑わいのシーズンを迎えようとしていた。

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コースタイムはほとんど参考になりませんので省略します。

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