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950mピークを過ぎると1175mピークに向かって途中の小さなピークを巻きながらも、ほぼ忠実に尾根を登って行く。私達にとって二度目のワカン行だったが快調だった。深く埋まる事も無く、かと言って雪質は 固すぎずワカンの歯が小気味よく雪面を捉える。「楽しいわねぇ」「ワカンはこの時期が一番合っているのかもしれないなぁ、、、先頭交代」。木々の間から見えて来た小漁岳が 美しい。

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標高1000m付近

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標高1080m付近

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小漁岳が美しい

1175mピークが近づくにつれて斜度がグンと増してきた。ワカンを斜面にしっかりと押し付けながら慎重に登って行く。「それにしてもこんな所を良く山スキーで登ったねぇ」私は過去の漁岳山行を思い出しなが ら言った。「そうねぇ」おばさんも頷く。

この山への初めての挑戦はバックカントリースキーで標高1000m付近迄登り、その後はつぼ足で山頂へ、二度目は山スキーで最終コルまで登ってつぼ足で山頂へ、三度目は(8年前)最終コル まで山スキーで登って吹雪で登頂断念!!
「あの頃はまだまだ若かったからなぁ」思い出しながら苦笑いする私を無視するかのように、おばさんは恵庭岳を見ながら急斜面を登って行く。「あっ、登っている人が見えているぞっ」漁岳の真っ白な斜面を、ポツンと小さな人影が山頂を目指していた。

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恵庭岳を見ながら

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恵庭岳の手前にオコタンペ山、奥に幌平山、イチャンコッペ山、紋別岳が見える

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1175mピークへの急斜面へ

1175mピークはその左側斜面をトラバース〜やがて前方には漁岳がその圧倒的な大きさを誇示するかのように見えて来る。ここで打ちのめされる訳にはいかない。「おぉ〜いよいよだなっ」私は気合を入れなお して呟いた。
見上げると雪庇の張出した稜線上に北ピーク(1327m)から漁岳に戻って行く先行者の姿が見えていた。

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1175mピークの左側斜面をトラバース

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目の前に漁岳の大きな山容が立ちはだかる

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北ピーク(1327mピーク)から漁岳に戻って行く人影が小さく見えた (ズームで)

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