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夕張岳、昨年は山開きの翌週に登っていた。多くの出会いと咲く花々を愛でながらの山行だったが、猛暑にたたられあえなく吹き通しで引き返した。「もう一度行きたいね」それは山頂へのこだわりでは無く、もっと花を見たいと言う気持ちからだった。「山開きにあわせたらどうかしら」、そんな予定をyamazさんとakamさんに話すと「同行します」との返事をいただいた。

2011年6月19日、国道から夕張岳登山口へ向かう林道に入ってビックリした。周囲の見通しがすっかり良くなっているのである。「こんなに明るくなかったわよね」「ほら、下にダムまで見える」、巨大なダム建設の工事が着々と進んでいたのだろう。
午前6時少し前に登山口手前の駐車場へ到着、さすがにもう結構車がとまっていた。「早めに来て良かったね〜」登る準備をしているとまた後続の車が到着した。

午前6時15分、入山届を提出してスタートだ。今回も冷水コースを登って行く。この日の天気は曇り空、かと言って雨の降りだす様子も無い。「これなら助かるな〜」昨年の猛暑を思い出しながら私は呟いた。今回も標準レンズをつけたカメラを首からぶら下げ、ザックにはマクロレンズとズームレンズ、更に三脚もと結構な重さである。残念ながら寄る年並みとともにザックの重量に対する反応は大きくなる。

7時40分、冷水ノ沢へ到着。新しくなった案内板には「登山道入口まで2.1km 山頂まで5km」と書かれていた。ちなみに標高差は約1170m程度である。
    
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駐車場をスタート
     
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冷水ノ沢
     
冷水ノ沢から本格的な登りとなる。ひと際濃い色合いのムラサキヤシオが目に飛び込んで来る。時折差しこむ日射しを受けて新緑が眩しい。小さな沢を越え、馬の背コースが合流し〜所々にシラネアオイの蕾が見え始め〜「やっぱり今年はまだ少し早いのかな・・・」昨年もシラネアオイを見た斜面に小さく残る雪渓と、まだ咲いているエゾエンゴサクを見てそう思いながら登って行く。

しかしそんな不安は石原平が近づくにつれて一掃された。登山道脇に延々と咲くシラネアオイ、「わぁ〜〜〜」「これは凄いねぇ」「これは白花じゃない?」「全体的に淡い色合いだね」そんな交わす言葉は、目の前に聳える滝ノ沢岳を見る石原平でほぼ歓声にかわった、8時35分。シラネアオイがあたり一面を埋め尽くす、今まさに最高の美しさで咲いていた。
      
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色の濃いムラサキヤシオ
    
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滝ノ沢岳 (石原平にて)
    
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石原平のシラネアオイ
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