title

ここ何年か〜美しいニセコ山系の紅葉には巡り会えていない。あえて「巡り会えて」と言う表現を使ったが、それは自分達が訪問した時期や、紅葉時期(紅葉前)の天候によるものだと考えているからだ。「もう少し早く訪れていれば・・・」〜そんな思いももちろんあった。

「今年はどうかしらね、、、」「期待出来るんじゃないか?」と、天気予報を見ながら五色温泉へ向かった。2011年10月8日、3連休の初日である。駐車場へ着いたのは6時半頃、さすがに一番乗りだったが〜ほどなく数台の車がやって来た。「今日は混みあうよね〜」「早めの出発だよっ」装備を整え午前7時10分スタート、橋を渡り五色温泉の散策路を歩いて行く。上空には青空が見えるものの、流れる雲は速い。日射しが遮られると周囲の彩りは一気にくすんでしまう。「晴れてくれよ〜〜〜っ」そんな祈るような気持ちで散策路を登って行くと急斜面の階段登りが待ち構える。「おっ、綺麗になったね!」紅葉のことではない、階段がすっかり整備されていたのだ。一歩一歩慎重に登って行く。

1

2
五色温泉

3
散策路を進み

4
急な階段登り

急な階段を登りきってほっと一息、なだらかなかん木帯を進んで行く。登山道脇には朝露に濡れたマイズルソウの赤い果実があちこちに見られる。かん木帯を抜けて大沼、ニトヌプリ方面への分岐を左に分け、イワオヌプリに向かった。
大小の岩を交わすように登って行く、秋の日射しを受けながら・・・振り返って見る、小イワオヌプリと奥にはニトヌプリが見え〜〜〜しかしその斜面を彩る筈の紅葉は、どうひいき目に見ても「輝いているぞっ」とは見えない。「くすんだ紅葉」と言った印象なのである。ダケカンバの鮮やかな黄色も見えない。
「今年もダメだったのかしら・・・」ちょっと落胆しながらクレーターの縁に飛び出す。そのまま時計まわりで稜線を登って行く。

5
イワオヌプリに向かって登る

6

7
左にニトヌプリ、右手前に小イワオヌプリ

8
クレーター縁に飛び出す

9

クレーター縁の火山灰と火山れきに覆われた登山道、踏み跡は一部不鮮明で何処でも歩けそうではあるが、、、所々に積まれたケルンがその進む方向を教えてくれる。
やがて眼下に大沼、その手前に鉱山跡、、、そして大きく広がる山容のワイスホルンが見えて来た。上空の流れる雲がその影を落とす、、、「あっ、晴れて来たよっ」「まだまだ、もうちょっと」、、、「いまだっ」、とファインダーを覗きシャッターを押す。しかし〜どうも盛り上がり?が無い。クリアな輝きが目に飛び込んで来ないのだ。

やや力を落としながらイワオヌプリの山頂に立った、午前8時50分。目の前には雲で見え隠れしている逆光のニセコアンヌプリがあった。

10
ワイスホルンを見ながら

11
大沼と手前に鉱山跡

12
ワイスホルンと山裾の紅葉

13
手前に小イワオヌプリ、奥にニトヌプリ

14
イワオヌプリ山頂へ
15

登山ものがたりへ 次のページ HOME