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駒ケ岳は北海道森町、鹿部町、七飯町にまたがる活火山である。昨年は12年ぶりに入山規制が緩和され「赤井川コース」を登った。今年は銚子口コースも登ることが出来るとの情報を得た。「行きたいね〜」「きっと混みあうから平日にしようか」。
銚子口コースは大沼湖畔からの入山である。周辺に駐車場が無いから2km先の東大沼キャンプ場の駐車場を利用した。2011年7月01日8時30分〜装備を整えて湖畔を周回する車道を歩いて行く、2kmの道のりだが初めてのためかあまり苦にはならない。約30分で登山道湖畔入口に着いた。ちょうど大岩園地の向かい側である(トイレあり)。ここで監視員さんに入山届を提出、注意事項を聞いて「ちょうど9時ですね、どうぞ気をつけて」との言葉に後押しされて樹林帯に入った。(注:入山開始は9時から〜下山は15時まで)

銚子口コースの大きな特色は、湖畔入口から3合目までH観光所有の別荘地の私道を利用することである。樹林帯を抜けて私道に入り一部舗装道路も利用して3合目へと向かって行く。距離約3km強、標準所要時間が1時間のアップダウンはほぼ無い緩い登りが続く。確かにこの淡々とした私道歩きが物足りないと言うことはあるかもしれない。しかし天気の良い日には野鳥のさえずりを聞き、道路脇に咲く花々を楽しみながら歩くとまさにハイキングモードである。途中で別荘間通路と何度か交差するが「登山道」の標識通りに進めば間違うことは無い。

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登山道湖畔入口

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ツルアジサイ (おばさん撮影)

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舗装道路を通過する

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10時25分、監視小屋のある3合目に到着した。ここから8合目まで約1時間、さらに山頂まで約30分と説明を受けた。登山道の標識を見て左折、少し進むと「駒ケ岳自然休養林」の大きな看板を見る。実質的にはここが山道の入口となる。「山頂まで(馬の背)3085mか〜」何気なく見ながら呟いた。この時にはまだ下山時間の事をあまり気にしていなかった。

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3合目の監視小屋が見えて来た

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山道入口

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やっと山道歩きになった、フカフカとした感触の柔らかい足元が心地良い。樹林に囲まれて周囲の視界は開けないが、これは特に問題では無かった、この山の展望は何と言っても8合目から上の剣ケ峯を中心とした火山特有の迫力と遮るものの無い眺望だろう。それまでは登山道周辺の花々を楽しみながらゆっくりと登れば良い。私達はいつものペースでしゃがみこみカメラを構えてシャッターを押す。カラマツのマツボックリがとても可愛らしい。標高500m付近で振り返ると眼下に大沼が見えて来る。「あんなところから登って来たんだね〜」それほど距離感を感じる光景だった。

「下山は3時までだったわよね」「そう、今が11時45分だから・・・」時計を見ながらそう言って〜私は気がついた。標準タイムならもう山頂に着いている時間である。それがまだ8合目の手前にいる自分達に驚いた。足並みが少し速くなってきた、やがて前方に剣ケ峯が見えて来る。8合目はもうすぐだ。

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カラマツ林に囲まれながら

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カラマツの可愛いマツボックリ (おばさん撮影)

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前方に剣ケ峯が見えて来る

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