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駐車場に着いた時には霧が漂っていた、周囲の山々は見えない。まだ誰も居ない駐車場でしばらく様子を見ることにした。「海岸線はあんなに天気が良かったのにね」、「最近の天気は気まぐれだから・・・まあ、段々晴れて来ると思うよ」
2011年5月31日午前8時、私達は恵山道立自然公園の賽の河原駐車場にいた。今回も海向山と恵山の火口原を囲む外輪山周辺の散策が目的である。まだ山のツツジには早いのだが、昨年秋に訪れた時、次は春にと決めていた。

段々周囲の霧が薄れて海向山も見え始めて来た。「行こうか」、午前8時40分私達は駐車場を後にして登山道に入った。小さな沢を渡り針葉樹林を抜けて約20分ほどで周回コース分岐に着く。今回も右回りコースを登り左回りコースを下ることにしていた。咲き始めのユウシュンランを見つけてカメラを向けた。

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周回コース分岐

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ユウシュンラン

456mピークに向かって登り始めた。「わ〜凄いね〜〜〜あちこちに沢山咲いている」シラネアオイだった。登山道脇に整列するかのように咲いているもの、斜面の奥に群れとなって輝いているもの、濃い色あり淡い色あり〜そんな花々に囲まれながら登って行くとあっと言う間に456mピークに飛び出した、9時20分。

まだ周囲にはガスがたちこめていて遠望はほとんど無い、休むことも無く山頂とのコルに向かって下る。ハクサンチドリが咲き始めていた。

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足元にはシラネアオイが咲く

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456mピーク

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一旦コルに向かって下る

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ハクサンチドリ

コルで小休止、「さあ、いよいよ山頂へ向かって登りの始まりだな」そう思いながらミネラルドリンクを飲み干す。登山口をスタートした時には風が強かったが、さすがに樹林帯に入ってしまうと静かなものだ。気温はこの時期としては低めだったが登るにはちょうど良い感じ、ほとんど汗ばむことも無い。
ヤマツツジやサラサドウダン等はまだまだ固い蕾のままである。そんな中をムラサキヤシオが鮮やかな色合いで咲いていた。
10時10分、海向山の山頂に立った、登り始めてから1時間半。もちろん周囲の展望は無い。

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コルからの登り

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ムラサキヤシオ

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山頂で水分補給をしてすぐに下山を開始した、左回りコースである。天気の良い日なら目の前に恵山の大迫力を感じながら急斜面を下って行くのだが、、、この日はガスに包まれたまま一気に高度を下げた。小さな沢形を何度か渡り、まだ咲いていないマイズルソウが敷き詰められた登山道を行く。開花したらきっと見事なマイズルソウロード?になるに違いない。

11時25分、賽の河原駐車場へ戻った。2時間45分で周回したことになる。

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ガスに包まれながら下山開始

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