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2011年4月9日、私達はイチャンコッペ山へつぼ足で登ることにした。この山へは過去2回登っているがもう10年も経過していた。その2度ともに残雪期である。久々のイチャンコッペ山はどんな顔?で私達を迎えてくれるのだろうか〜ちょっと期待が膨らむ。

登山口は国道453号線の支笏湖畔へ抜ける大きなヘアピンカーブが目印になる。そのすぐ脇の駐車場が出発地点だ。早速装備を整え道路を渡ってカーブミラー脇から登って行く。入山ポストには数日前に登った人が「つぼ足」と記入してあった。「今日も大丈夫だね」残雪期の登山ではこの見極めが結構ポイントになるものだ。暖気が続き雪がしまって踏み込む足が埋まらないのがベストである。かと言って固すぎるとアイゼンも必要になってくるし〜雪が完全に腐った状態になるとズボズボと埋まってしまいつぼ足では難儀してしまう。

8時30分、入山届に記入して〜いきなりの急登が始まる。登山口からすぐに急な登りになるのでペース配分には注意が必要だ。「ゆっくり、ゆっくり」私はそう自分に言い聞かせながらおばさんの後を追う。2月末以来の久々の山行だった、何となく大丈夫かな?と自分の体力に疑心暗鬼になる。しかし、登るにつれていつものペースに戻って行く。おばさんが黙々と先行し、私はちょっと距離をおき、ファインダーを覗きながら後を追う。

登山道はいつしか残雪に覆われていた。期待していた通りの埋まらずに〜しまった雪である。

ヘアピンカーブ
ヘアピンカーブが目印

入山ポスト
入山ポストのある登山口

急斜面
急な登りから始まる

残雪が
登山道は残雪で覆われていた

やがてルートは幌平山(718.1mピーク)東斜面のトラバースに移る。奥に反射板のある785mピークが見えていた。イチャンコッペ山の山頂はその先にありまだまだ見えない。登山口から山頂までは約4km弱である、時間にして2時間程度!見た目の距離に惑わされるよりも、2時間登っていれば着くのだと思うと、周囲の展望を楽しむ余裕が出て来るものだ。

登山道は幌平山とのコルへと少し下り、やがて614mピークへと向かって行く。この付近はビューポイントのひとつである。支笏湖に浮かぶように樽前山と風不死岳が湖面にそのシルエットを写す。

幌平山東斜面をトラバース
幌平山の東斜面をトラバース(中央奥に反射板のある785mピークが見える)

トラバ2

幌平コル付近
幌平山とのコルへ向かって少し下り〜右に見えるのが614mピーク

支笏湖
支笏湖に浮かぶ風不死岳と樽前山

614mピークとその先の620mほどのピークには登らずに北側を巻く。最近登った人たちのスノーシューやつぼ足のトレースは手前で二手に分かれていた。ひとつは614mピーク方面へ向かい、もうひとつのスノーシューのトレースはすぐに斜面を巻いて進んでいる。私達はスノーシューのトレースを追った、進むにつれて夏道のコースよりは下を歩いているのがわかったが、高度的にはこのまま進んだ方が登り返しも無さそうである。もし沢へ下りているようだったら途中から夏道へ向かって登れば良い。この時期なら藪こぎも必要無いから問題は無いとの判断だった。

先行トレースは高度を保ったまま順調に進んで行く、前方には見上げる高さに反射板のある785mピークが見えて来た。

614mをトラバ
614mピーク、620mピークを巻いて

785mピークを見上げる
反射板が見えて来た

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