紅葉を楽しむにはまだ早いし、かと言って山の花もほぼ終わりを迎えつつあり〜この時期の山は私達にとってはちょっとした端境期?とでも言える。くわえて停滞気味の前線で天気も思わしく無い。結局私達は十勝に向かって走っていた。十勝の森でエゾリス三昧、ちょっと周辺の花を楽しんで〜〜〜 2011年9月11日早朝、鹿追道の駅で目覚める。「見えているみたいよ」すぐ向かいのコンビニから食料を仕入れてきたおばさんが言う。「ヨシ、決めた、白雲山だ!」国道274号線を走ると然別湖を囲む山々が見えていた。晴れとは言えないものの高曇りの空である。白樺峠を越えて然別湖に下りて行く。然別湖から流れ出る水の注ぐトウマベツ川(然別川)地点に白雲山登山口がある。 一台の車がとまっていて単独の男性が先行して行く。先日の大雨の影響だろうか〜湖の水は濁っていた。午前7時5分、入山届を記入して登山道に入って行く。ほどなく東雲湖と白雲山の標識を確認、尾根に向かって登って行く。 |
然別湖を囲む山々(国道274号線付近から撮影) |
登山口 |
白雲山は標高差387m、ガイドブックでの標準タイムは登りで1時間30分である。登山口の標高がすでに800mを越えているから案外手軽に1000m級の山を体験出来る。そしてその標高のほとんどを(約300m)最初の尾根への登りで稼いでしまう。それだけに尾根へ向かってジグザグと続く登山道を一気に登りきるとなると一汗も二汗も絞られる。 私達はいたって急がない、しっとりと苔むした樹林帯を楽しみながら?ゆったりと登って行く。「コツコツ・・・」木をつつく音が聞こえた。「あっ、アカゲラかな?」「どこどこ??」おばさんがカメラを構える。しかしアッと言う間に飛び去ってしまった。「う〜〜ん残念!」 ガックリしながら登って行くと、「聞こえたよっ」「えっ?何?」、、、「ほら、、、」今度は湖畔方面からクマゲラの鳴き声である。「ちょっと遠いよね〜」もちろん姿は見えない、あきらめてまた歩を進めて行くと〜「あっ、ほらまた」「クマゲラだわっ」。私達はザックを下して立ち止った。最初は遠かったクマゲラの声がどんどん近づいて来る。おばさんはカメラを手にしながら〜私は懸命に周囲を見回した。 クマゲラの声が一段と近くなったのだが、、、「どこだろう」緊張する私達をあざ笑うかのように鳴き声をあげながら飛び去って行った。「声はすれども姿は見えず、、、か」ちょっと落胆しながらザックを担いだ。 「見えてるわよっ」途中で木々の切れ間から然別湖とその奥にウペペサンケ山が見えた。しかしどうも雲行きが怪しい! |
苔むした登山道 |
眼下に然別湖が |
ツルリンドウの果実 |
イワツツジの果実 |
ゴゼンタチバナの紅葉と果実 |
クマゲラ騒動?などもあったが約50分で尾根に上がった。最初は笹に囲まれた登山道もゆるやかな登りを終えると快適に山頂基部まで下って行く。ここからは岩の転がる細い登山道の登りとなり、時折ナキウサギの鳴き声が「ピチッ」と響き渡る。すぐ近くでも鳴くのだがその姿は見えない。「こりゃあ今日は空振りかも?」、今回の山行ではナキウサギとの遭遇に期待もしていたのだ。 |
山頂基部付近 |
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