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八剣山

八剣山は標高498mと低山であるが、切り立った岩塔がいやがうえにもその山行をスリリングにしている。どちらかと言うと私には苦手なタイプの山である、いわゆる高所恐怖症なのだ。1999年に初めて登った時には、もう二度と登るまいと思ったほどである。もちろんその頃は山を始めたばかりでもあったのだが〜
その後、山行を重ねるうちにもう一度試してみようと・・・2005年に再び訪れた。高所に少しは慣れたのだろうか、幾分恐怖心は薄らいで登頂することが出来たが〜それでもあまり登りたいとは思わない山であった。

「行ってみよう」おばさんの言葉に私はしぶしぶと重い腰をあげた。2011年8月30日、私達は八剣山南口コースの登山口に立った。曇り空ながら風はほとんど無く、時折うっすらと日射しも感じる。登山口からいきなりの急登で山行は始まった。斜度が緩んで広葉樹林帯を進んで行くとほどなく中央口からのコースが合流する。やがて岩れきの登りとなり岩壁の基部を左に見ながら進んで行く。このあたりまでは、普通の登山道とさほどかわらず気分的にもおだやかな歩みである。

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中央口合流地点

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やがて・・・待ってましたとばかりに登山道は岩稜に出て、視界が広がるものの何となく落ち着かない。後続の二人連れの女性にあっさりと道を譲る、「どうぞ〜」。
「もう少し行ってからだったかな〜」微かな記憶を辿りながら進んで行く、、、そして岩稜の北側に回り込むと左に岩壁、右は切れ落ちた細い登山道となる。ロープも結構設置されているが、やはり十分注意が必要だ。「これだけ木々が生い茂っていれば・・・落ちても何とか引っかかるかな〜」などと思いながらも、「もっと緊張する場面もある筈だ」と自分に言い聞かせる。結構だらしない自分にあきれながらおばさんの後を追う。それでも首からはカメラをぶら下げて取材撮影?だけは忘れない。

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緊張の登りが続く

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