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2010年7月26日月曜日早朝、私達はユニ石狩岳(由仁石狩川コース)登山口に立った(途中林道ゲートあり)。今年の北海道はいわゆる蝦夷梅雨が延々と続いていた。7月に入ってからの週末は決まって「曇り時々雨」、しかも局地的な雷雨やスコールにも見舞われていた。
結局7月4日に狩場山に登って以来2週連続で山は中止、さすがに3週目に入ると何とかしたい。例年なら何度か訪れている大雪山系にもまだ足を向けていなかった。「これじゃあ平日に行くしかないな」私は早めの夏休みを26日に設定したのだ。

この計画は見事に的中、上空には青空が広がるユニ石狩岳の登山口だった。「平日だから登っている人はいないかも」と思っていたのだが、駐車地点には3台の車がとまっていた、本州ナンバーの車もあった。「先行している人がいるんだね」何となくほっとしながら装備を整えて出発した、6時45分。

歩き始めてほどなく〜とても大きなフキが登山道を覆う、「まるでフキの海ね」おばさんが笑いながら言う。首からぶら下げたカメラを持ち上げながら進んで行く。最初の渡渉地点、丸木橋がかかっているが私達は迷わずにジャブジャブをと沢を漕いで渡った。丸木橋は朝露で濡れているし滑って転んでは大変だ。
更に進んで2番目の渡渉地点、、、丸木橋の手前でロープが張られていて林の中にう回路が延びていた。どんどん進んで行くと巨大な倒木が沢の対岸に向かって横たわっていた。ガッシリとしていて安定感はあるものの・・・やはり慎重に渡った。

登山口
登山口

フキの海
まるでフキの海

2番目の渡渉地点
2番目の渡渉地点

登山道脇の笹が少なくなってきて〜やがて苔むした針葉樹林帯に入って行く。「ピチッ」ナキウサギの声が響き渡る、そのたびに立ち止り周囲を見回す。「いたぞっ、ほらっ、あそこにいるよ」私の指さす方向には早くもナキウサギの登場である。おばさんは早速撮影モードだ。今回のユニ石狩岳登山の狙いのひとつはナキウサギとの出会いだったのである。そんなナキウサギとの遭遇については後述することとする。

苔むした

鳴兎園
鳴兎園

ミヤマハンショウヅル
ミヤマハンショウヅル

エゾノレイジンソウ
エゾノレイジンソウ

鳴兎園を過ぎて樹林帯を抜けると岩なだれ跡に(大崩れ)飛び出す。しかしその上部はまだ大きな雪渓に覆われていた。「すごいね〜これは」「夏の間に融けるのかしら?」。そんな雪渓の下から流れる清流の回りにはハクセンナズナが咲き、ヨツバシオガマ、エゾクロクモソウ、イワツツジ等の花々が咲き誇る。私達は一転して花撮影モードに突入した。

雪渓

ヨツバシオガマ
ヨツバシオガマ

エゾクロクモソウ
エゾクロクモソウ

イワツツジ
イワツツジ

コフタバラン
コフタバラン

ハクセンナズナ
ハクセンナズナ

ミヤマタネツケバナ
ミヤマタネツケバナ

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