やがて前方に海向山の山頂部が見えて来る。「わ〜〜〜綺麗よ〜〜」おばさんとhirokoさんは夢中になってシャッターを押していた。山頂部の南斜面だろうか、ちょっとくすんだ感じはあるものの、日差しを受けて輝く紅葉は見事であった。「なかなか良いな〜〜」私は少しほっとしながらファインダーを覗いた。せっかく遠路遥々？札幌からの長い道のりを経て、楽しみにしてきた紅葉である。今年の気候から例年通りとはいかなくても、その輝きの印象だけは確認したかった。 １０時４０分、海向山の山頂である。山頂付近はヤマツツジだろうか、悲惨だった、ほぼくすんでいたのである。

山頂部南斜面の紅葉を見る

海向山へ

山頂では１５分ほど休憩して、下山を開始した。荒々しい恵山も、この下の写真の角度から見ると優しささえ感じる。「これで眼下に紅葉が輝いていればな〜」そう思いながら急斜面をどんどん下って行く。昨年はここを下って行くと、登ってくる人達と多くすれ違ったのだが、今年は結局誰ひとりすれ違うことは無かった。私達の後を同じコースで回った人はいたようだったが・・・ 斜度が緩み、左右コースの分岐が近づくとやがて明るい黄葉に包まれながらの気持ちの良い登山道になる。「馬さんはいないのかしら、見たいな〜」hirokoさんは言う。「今日は何処へ行ったのかしらね〜」「去年はこのあたりで見かけたんだよね」、、、「あっ、あそこのツツジは凄く綺麗だよっ」「お〜〜紅葉を手前に恵山か・・・」等々、部分的な紅葉も見逃さない！！

恵山を見ながら下山

左右コース分岐近くの明るい登山道

１２時５分、賽の河原駐車場に戻った。「少し休憩しましょうか」、軽食を頬張りながら休んでいると突然動物の吠える声？いななき？が聞こえた。「えっ、馬さんじゃない？」hirokoさんがカメラを持って走った。しかしどうやらエゾシカの鳴き声だったようである。 １２時３０分駐車場を出発、火口原を横切って４６１ｍコブを目指すことにした。しかし火口原の散策路？がどうもはっきりしない。途中で草が被って不明瞭となり、獣道か単なる踏み跡なのか・・・ちょっと遠回りしながらなんとか尾根の末端に取り付いた。４６１ｍコブへ向かう散策路も確認出来る。 ほっとしながら進んで行くにつれて、私達の目はくぎ付けになった。始めは「あの辺はくすんでいるけど、紅葉しているね」等と言っていたのだが、近づくにつれてその輝きは増して、「これは良いぞ〜〜〜」「すごいすごい・・・」「何か得した感じね」と叫びながら写真を撮り続けた。「斜面によって違うのかしら・・・」「日差しの関係もあるのかな〜」、全くまだ紅葉していない斜面、くすんでもう終わってしまったような個所、そしてこの輝く斜面、恵山〜外輪山の部分的に輝く紅葉に驚いていた。

４６１ｍコブへ向かって