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「樽前山の紅葉が始まっているらしいよ」おばさんが言う。今まで樽前山には何度も登っているがその紅葉は見たことが無い。ネットで検索してみるとなかなか見事な色合いだ。今年はスケジュールさえとれれば行ってみようと思っていた。
2008年10月4日午前7時、樽前山7合目ヒュッテの駐車場に着いた。まだ車は2台しか止まっていない。ここの駐車場は満車になると5合目で通行止めになる。駐車場が空くまで待機状態になるのだ。紅葉シーズンなどで賑わう時には早めに行った方が良いだろう。

今回のコースは7合目ヒュッテ前から風不死岳目指して進み、途中から稜線に向かって932m峰へ、その後外輪山を歩いて樽前山へ登って下山する行程である。午前7時20分ヒュッテ前を出発、林を抜けて広大な裾野へ〜この時点で支笏湖が目に飛び込んで来る。
前夜の雨もあがって上空には青空が広がり始めていた。しかし風不死岳や樽前山の山頂部にはまだ雲が流れている。段々晴れてくると言う予報を信じて私達の足取りは軽快だった。問題は紅葉の進み具合、、、どうも色合いが優れない?「この葉は枯れているよね、、、」「う〜〜〜ん、今年はあまり良くないのかなぁ」。写真では朝日を受けて結構色づいて見えるが、実際はもっとくすんだ感じの紅葉だった。「まだ、早いのかなぁ、、、ほらこのイソツツジの葉はまだ色づき始めたばかりだよ」私達はちょっと落胆気味に登っていった。

支笏湖だ
林を抜けると

広大な裾野を
広大な山裾を行く(左に932m峰、右に風不死岳)

支笏湖を見ながら
支笏湖を見ながら

樽前山の裾
樽前山の北斜面

「こりゃあ今週はまだ早いぞ、、、ここで止めて・・・」そう思っているうちに、風不死岳方面への分岐を分けて、おばさんは稜線に向かってどんどん登り始めていた。「まぁ〜いっか・・・せっかく来たんだから予定通り」。流れる雲と秋の空、、、振り返ると支笏湖が〜〜〜この素晴らしいロケーションを楽しむことに徹しよう、そう自分に言い聞かせながらおばさんの後に続く。

登り1
稜線に向かって登る

登り2

登り3

稜線が近づくにつれて傾斜が急になって来る、いつもの通りゆっくりと登って行く。やがて溶岩ドームが見えてくるとほどなく稜線に飛び出す。ここでひと呼吸、周囲を見回す。風不死岳山頂部の雲は消えていたが、上空の流れる雲に時々日差しが遮られる。そのたびに周囲の色合いが落ちて、寒々とした秋の光景に変わってしまう。932m峰への登りはちょうどそんな時だった。

登り4

稜線へ
稜線に飛び出す

932m峰
932m峰を目指す

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