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佐幌岳には過去4回登っていた、すべて晩秋の時期だった。そして帯広のある方からいただいた情報で、佐幌岳の北西にある1042mピークにも歩を進めていた。背丈を越えるコル周辺の笹藪漕ぎに難儀しながら、やっと立っていられるほどの強風にさらされそのピークに立った。これらの全ての山行に言えることだが、クッキリの大展望には恵まれていなかった。「いつかは・・・」そんな思いを忘れつつあった昨年、yamazさんが残雪期にそのピークまで歩いた。「来年もし行くことがあったら是非ご一緒に」

2009年4月29日がその日となった。天気予報も良い、青空〜クッキリである。今回のメンバーはお馴染みのyamazさん、akamさん、koyaさん、そして初めてご一緒するhirokoさん、私達の総勢6名〜午前7時45分登山口を出発した。稜線に上がるとすぐに歓声があがった。「すごい〜〜〜」「これは〜〜いいぞ〜〜〜」「これなら霞んで来ることも無いでしょう」「すばらしい〜〜〜」「やったぁ〜〜」こんな言葉を何度も耳にする山行になった。

スタート
峠のスタート地点

稜線に上がると
稜線に上がると

東西ヌプカ
東西、ヌプカウシヌプリ

ウペペ
ウペペサンケ山

koyaさんとhirokoさんはこの山は未踏である。「初めてでこの展望ですか〜〜許せない!私達は4度登ってだめで、、、5度目でやっとですよ」「へへへ〜〜素晴らしい展望ですね」「良いんですか〜、こんなに素晴らしい天気で」私の言葉にkoyaさんもhirokoさんも聞く耳は持たない。

今回のルートは峠コースから登って佐幌岳の手前から1042mピークへ、佐幌岳へ戻ってスキー場コースを下る〜〜距離にして約11km強である。すでにkoyaさんの車はスキー場の車止め地点にデポしておいた。

稜線上の雪質はまずまず、それほど埋まるわけでも無く、張り出す雪庇に注意しながらアップダウンを繰り返して高度を上げて行く。桜山(950.5m)への登りは辛い、登りきったと思って視線をあげると、まるで嘲笑うかのようにさらに登りが続く。しかしそんな辛さを忘れさせてくれるような展望が待っていた。「わぁ〜〜〜」歓声をあげながらhirokoさんがカメラを向ける。十勝連峰が、トムラウシ山が真白に輝きながら目に飛び込んできた。

稜線を行く
左に桜山、右が佐幌岳、中央奥が1042mピーク

登り
桜山への登り

十勝連峰
右手前が1042mピーク  奥にトムラウシ山と十勝連峰

桜山から標高差100mほどを一旦下り、小さなアップダウンを繰り返して930mポコの登りへ向かう。普段の山行ではあまりカメラを向けないyamazさんもいつもより多くシャッターを押していた、と感じたのは気のせいだろうか?hirokoさんもカメラ片手に撮影に余念が無い。おばさんは野鳥狙いで300mmのレンズつけて首からカメラをぶらさげていたが、、、「こっちのレンズに換えて!」私が巻き取る形で広角の遠望をとらえる。で、koyaさんは?えっ??携帯で??なんとカメラ一式を自宅に忘れてきてしまったのだ。う〜〜〜ん、もったいない!!!

稜線

その2

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