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昨年のほぼ同時期にこのコースを歩いていた。クチャンベツ登山口から登って沼ノ原湿原を巡り沼ノ原山へ!その時には紅葉の輝きも見られず、山頂からの展望もイマイチ!しかし天気さえ良ければ間違い無く大展望を楽しむことが出来る、そう確信しながら翌年の再挑戦を計画した。

相変わらずめまぐるしく変わる天気予報、直前の予報を見ながら金曜日の仕事終了後に車に乗り込んだ。層雲峡温泉駐車場に着いたのが午後10時前、早速眠りに着く。
2009年9月13日、目覚めるとおばさんはもう起きていた。「良い天気よぅ〜〜」弾んだ声で言う。カランコロン、熊よけ鈴の音と共に黒岳に登る人たちが出発して行く。「よし行こうか!」私達は黒岳に登るわけでは無いのだが、遅れてなるものか?と、車を走らせた。

林道途中のゲートを通過(事前に鍵ナンバーの確認必要)、やがて3台ほどの車が止まっているクチャンベツ登山口の駐車場に到着。どうやら縦走されている人達の車のようだ。午前7時、この日の出発は私達が一番のりだった。登山道はすぐに尾根側の斜面を登って行く、「あれっ、登山道が変わったんだ」。今までは(昨年登った時は)しばらくはクチャンベツ川沿いの平坦な登山道を二度丸太橋を渡って進んでいたのだが、新しい登山道は尾根の斜面側に切り開かれていた。まだまだなじむまでは時間がかかりそうである。

10分ほど進むと登山道は沢に下りて行く。苔むした大きな倒木?が川を跨ぐように横たわっていた。その横たわった木の表面を少し削って歩きやすいようにしてある。身軽な人なら問題無く渡れるのだろうが、、、どうも見た目滑りそうな気もする。水量は多くは無いので私達は迷わずに橋の下流側を歩いて渡った。ここを渡ると今までの登山道の二つ目の丸太橋の先と合流する。

山側へ
尾根側を少し登ってスタート

沢へ下りて
沢へ下りて


大きな倒木利用なのか?丸太橋が横たわる

地図

登山道は段々荒れてきて、やがて尾根の急斜面を登り始める。もちろん何度か登って知っているのでためらいは無い。いつもの事だが〜ゆっくりとあせらずに登って行く。
標高1300mを越えると傾斜が緩んで来る。このあたりまで約1時間弱、ちょっとした広場でザックを下ろして休憩だ。ふと近くに咲いている花に目がとまった。この時期の花だから、、、ミミコウモリのようだった。普段はあまり目にとめない花なのだが、とても綺麗に咲いている。私達はカメラを向けた。良く見ると葉柄の基部に「むかご」がついている。コモチミミコウモリだった、初めてカメラにおさめることが出来た。

登山道の周辺が除々に色づき始めてきた。そして振り返ると木々の間から白い大きな山塊が見え隠れ・・・「これは凄いかもしれないぞっ」私は〜してやったりの表情で呟いた。

急斜面の登り
荒れた急斜面の登山道を登る

コモチミミオコウモリ
コモチミミコウモリ(おばさん撮影)

秋の気配を感じ

沼ノ原湿原が近づき木道を歩く頃には・・・その彩りが現実のものになってきた。コツコツコツ・・・心地良い足音が響く、、、ナナカマドの紅葉が日差しを受けて鮮やかに輝くたびに歓声を上げる。

木道の始まり

紅葉1

紅葉2

沼ノ原湿原が近づくにつれて、ちょっといやな感じがしていた。上空の青空が少なくなり、時々日が陰りはじめ、、、やがて白い雲が全体を支配するような雰囲気もあり〜〜〜「おいおい、、、それな無いだろう〜〜〜せっかくここまで来たんだからさ」。そんなぼやき声を無視するかのように、沼ノ原湿原を進むころには周囲はガスに包まれていた。
「わぁ〜〜〜なに〜〜これぇ」おばさんも叫ぶ。「こうなりゃ紅葉狙いかい?」確かに昨年の同時期に登った時の彩りとは雲泥の差である。白いガスが紅葉をかえって引き立たせる、、、私もおばさんもファインダーを覗きっぱなしだった。

沼ノ原へ
ガスがたちこめる沼ノ原

沼ノ原の紅葉

ズームで
紅葉をズームで(おばさん撮影)

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