title

高度が上がるにつれて木々の間から日差しに輝く雪化粧した樽前山が見えて来た。「だんだん天気が良くなって来るんじゃないの?」私は期待をこめて言った。この日の支笏湖周辺の予報は晴れだった。しかし札幌から支笏湖が近づくにつれて〜〜〜ちょっと天気が怪しくなり恵庭岳は雲の中・・・登りはじめてからは青空が見えて日差しは差しているものの、、、どうも雲の広がりが気になっていた。一旦雲に覆われた空がまた明るくなってきて〜そんな繰り返しだった。

急登は続いていた、登りきったのかと思うことが何度もあった。今度こそ管理用の道路に出るのだろうと急斜面を登りきり、、、前方を見るとまた急な登りが待っていた。「なかなかだなぁ〜〜〜」ちょっと汗ばみながら呟く。カシミールでこの登りの断面図を見ると最大傾斜が30度近くのところもある。このコースを進む限り「侮るなかれ〜紋別岳」である。

樽前山
木々の間から樽前山が見えてきて

登り

登り
一番傾斜がきつかった箇所

紋別岳に初めて登ったのは1999年、随分前だがその時には管理用道路を登った。翌年2月とその次の年の1月にはスキーで登っている。それにしてももうその記憶は薄らいでしまうほど???前の話しである。久々の山は新鮮だ、当時の記憶を懸命に思い起こしながら、そして新しい発見に目を向けながら登って行く楽しさがある。
今回の山行はまさしくそれだった。違うコースから違う角度でこの山に登って行く、管理用道路との交差地点までは初めての山であり、交差地点を過ぎてからは昔を?思い起こしながら歩くことになった。

樽前山の裾野の奥に日差しで輝く太平洋がひと際眩しい。「ここが良いんじゃない」おばさんが指さす方向には風不死岳と樽前山が、、、うっすらと、、、「う〜〜〜ん、もう少しだなぁ〜〜〜さっきの方が良く見えていたかも・・・」

「ほらっ、見えてきたぞっ」それは展望では無くて管理用道路に設置されている雪崩防止用のフェンスである。

遠く太平洋
遠く太平洋が輝く

風不死岳と樽前山
霞む風不死岳と樽前山

フェンスが見えてきて

フェンス
管理道路のフェンス

フェンスの脇をくぐりぬけて管理用道路に出た。おばさんは無言でそのまま送電線下を進んで行く、途中からは管理用道路を歩こうかとも思っていたが、、、ここまで来ればこのまま直登した方が良さそうだ。私もおばさんの後に続いた。そしていよいよ山頂部のアンテナが視界に入ってきた。
「さあ、もう少しだな」私は眼下に管理用道路を見ながらその道をスキーで登った時のことを思い出していた・・・急斜面が無いから登りはさほど困難も無いが、、、下山時は狭い管理道路を滑るのだからちょっと辛い。「今ならどうかな?少しは上達したかも??」

登り
管理道路を横切ってまっすぐに

山頂部が見えてくる

登山ものがたりへ 次のページ HOME