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目に飛び込んできた
大きな山塊が目に飛び込んできた〜

昨年の夏山シーズンの最後は豊似岳の東に位置する観音岳だった。えりものkusaさんといつか登ってみようと話していた山だった。例年よりも早い積雪にちょっと難儀しながらもそのピークに立ち、広がる展望を手中にした。「来年はあっちからね〜」と指さす方向は豊似岳手前の1088mピークだった。
そんな言葉がこんなに早く実現しようとは〜正直思ってもいなかった。「1088mピークから観音岳に行きますよ」kusaさんからのお誘いを断る理由は無い。2009年4月5日、今回もえりも山岳会の皆さんにご一緒させていただくことにした。総勢19名、追分峠から現在は閉鎖されている肉牛牧場へのゲートを抜ける。目の前に青空と雲を抱きながら大きな山塊が目に飛び込んで来た。思わず車をとめて見つめる、稜線に向かって尾根上に白い線が刻まれている、「あれを登って行くんだなぁ〜〜〜今日は長い一日になるかも・・・」私はファインダーを覗きながら呟いた。

午前7時30分、二枚岳登山口をスタートである。所々に残る雪を踏みしめながら進んで行く。400mほどでいよいよ登りが始まる。稜線に向かって標高差約650m、今回の行程で一番きつい部分である。一旦傾斜が緩んで展望が広がるが、、、まもなく標高653m地点に向かって急斜面の登りとなる。小さくジグを切りながら登って行く。

スタート

急斜面の登り
急斜面の登り

登り

木々の間をぬうようにジグザグと進む登山道、高度が上がるにつれて〜右側の残雪に魅力を感じてしまう。稜線に向かって直登出来るからだ。一歩、二歩と雪面に足を運んでみる、、、「これなら大丈夫だよっ」程よくしまった雪は足が埋まってしまうわけでもなく、かと言って蹴り込むような必要も無い。ゆっくりとうつむきながら登って行く、、、ここさえ登ってしまえばあとは稜線歩きだ〜〜〜稜線直下で急にガスがたちこめて来た。

登山口から2時間弱で稜線に飛び出した。そのまま廃屋まで進んで休憩である。さすがにまだ雪の下なのか、廃屋はその面影すら見えない。

稜線に向かって
稜線に向かって残雪を踏みながら・・・

廃屋跡
廃屋は雪の下だった

いよいよ稜線歩きの始まりだ、ちょっと風が強いもののそれほど寒くは無い!「いやぁ〜〜〜今年は良いですね〜〜とっても歩きやすい」「これなら楽ですよね」、雪庇に注意しながら快適に進んで行く。「こんにちは〜〜〜」下りてくる男性グループとすれ違った。きっと全く展望は無かっただろう。「このガス、、、何とか晴れ無いかしらね・・・」うらめしそうに上空を見上げながら呟く。

今回の行程は二枚岳登山口からスタートして稜線へ、その後は1088mピーク〜そして稜線を下り観音岳へ登る!下山は沼見峠へ下り、林道ゲートまで〜距離約11.5kmである。

雪庇の上を
稜線の雪庇の上を進む

視界が良ければ右に美しい観音岳、そして目の前には尖った1088mピークを見ながらの心地よい稜線歩きなのだが・・・足元の状況は最高だったが、モノトーンの世界をひたすら歩き続ける。1088mピークに立った、10時20分〜もちろん視界不良〜何も見えない。ちょっと休憩しながら地図を見て方向を再確認、GPSを見て再確認〜〜〜いよいよ観音岳に向かって慎重に稜線を下って行く。それにしてもこの天気、結局何も見えずにただひたすら歩いて〜観音岳に立ったと言う結果だけが残るのだろうか。それではあまりにむなしいではないか!ちょっとくらい見えたって〜〜〜

「あっ、、、ほらっ、、、見えてきたよっ」「おっ、、、晴れるんじゃないか」、、、「わぁ〜〜〜」歓声があがった。

稜線を下って行く
1088mピークから稜線を下って行くと・・・

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