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扇ケ原展望台付近は濃霧でほとんど視界が利かない、「あっ、千畳崩れよっ」おばさんが標識を見つけて叫んだ。すぐに車のスピードをゆるめて周囲を見回しながら、、、微かに見えた東ヌプカウシヌプリ登山口の標識を確認してUターン! 札幌ナンバーの車が一台止まっていた。「こんな天気なのにやっぱり好きな人がいるんだねぇ〜〜〜」自分たちのことを棚に上げて苦笑する。

車の中で昼食を食べていると〜間もなくひと組のご夫婦が下りてきた。おばさんが山の様子を聞いてきた、「意外と上の方が天気が良かったようよっ」、「そう、でもまあ今日は山頂狙いは止めて、山麓周辺を楽しもうよ」

ちょうど咲き始めた綺麗なハクサンチドリを見つけて撮影タイム!そして濃いガスに包まれながら樹林帯に入って行く。東ヌプカウシヌプリの登山道は殊のほか静かだった。苔むした日本庭園のような登山道に、ヒメイチゲが咲き、ミツバオウレンとコミヤマカタバミが少しだけ花開く。
苔むした登山道が終わりを迎える地点で登りは終了〜下山を開始する。途中で登って来る二人組に会った。「山頂方面はどうでしたか?」と聞かれたが・・・「いえっ、山頂までは行きませんでしたので」

駒止湖方面への散策路を進む、、、ツルシキミの雄花が咲き、幻想的な緑の中に鮮やかな彩でムラサキヤシオが舞う。

幻想的に

ハクサンチドリ
ハクサンチドリ

コミヤマカタバミ
コミヤマカタバミ

ヒメイチゲ
ヒメイチゲ

ミツバオウレン
ミツバオウレン(おばさん撮影)

ツルシキミ
ツルシキミ(雄花)

ムラサキヤシオ
ムラサキヤシオ

「ピチッ、、、、ピチッ」ナキウサギの声だ、周囲を見回す〜〜〜おばさんがカメラを構えた。「いたのかい?」と、小さな声で問いかけた〜おばさんは黙って頷く。koさんと私もカメラを持ってそっと近づく。

周囲の草を食べている、ヒョイと隠れたと思うとまた出て来る。体をひねって毛繕いをする様子には思わず噴き出した。こんなに長い間出ずっぱりのナキウサギは初めてだった。koさんも懸命にシャッターを押している。「ピチッ!!!」姿を消したナキウサギが今回の山行、いや散策の終わりを告げた。

「どうも、ありがとうございました」「こちらこそ、また機会がありましたら〜〜」そんな言葉を交わしてkoさんと別れを告げた。

ナッキー1

ナッキー2

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