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切れ落ちた岸壁基部の迫力に目を見張りながら立ち止まる。ここは岩登りのルートにもなっているようだが、その姿を見た事は無い。「俺には絶対無理だよな」高所恐怖症気味?の私はそう思いながら垂直に落ちる岸壁を見ていた。
「あっ、見て〜光ってるよ」そう叫んだおばさんの指差す方向には、逆光の中に輝く手稲山があった。「あぁ〜きっと霧氷(樹氷)だよね、見事に光ってる」ファインダーの中にその輝きを見ながらシャッターを押した。
    
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岸壁の基部
   
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霧氷が輝く手稲山をズーム
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もっとズームで (おばさん撮影)
    
基部からひと登り、岸壁の上に飛び出す。「あぁ〜〜〜っ」私は叫んだ、岸壁の端に若い女性が立っていて、もう一人がその写真を撮っているようだ。「あまりに端っこ過ぎないかい」と思いながら近づいて行く。そう言えば最初にこの山に登った時にも一人の女性が同じ場所に座っていた。「すっごく怖くないですか?」私の声掛けに女性は笑顔だけで答えた。
もちろんそこにとどまるだけの理由はある、眼下にブルーの石狩湾を抱いた落差のある広大な展望は大きな魅力であるに違いない。
   
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眼下に石狩湾を見て
    
私的に怖い場所?は早々に通り過ぎて〜そのまま奥の山頂へ向かった。9時15分、銭函天狗山の山頂に立った。登り始めてから途中休憩込で1時間15分だった。山頂では単独の男性2名がくつろいでいた。特段華やかさの無い静かな山頂の雰囲気に包まれながらザックを下し周辺の山々をカメラにおさめた。「静かね〜」「きっとこれからだよ、この天気だからどんどん登って来るよ」
    
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手稲山、右奥に小さく奥手稲山
   
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カラマツの紅葉が彩りを添える
   
9時35分、下山を開始した。レンズを望遠側にしてブルーの石狩湾の奥に増毛山地を見る・・・広角側にすると岸壁の端には先ほどの女性が座っていた。「いっやぁ〜〜〜怖いなぁ」と思っているとほどなくして、おばさんがその付近に到着〜落差のある大展望を楽しんでいる様子を私は遠くからカメラにおさめた。やっぱり足のすくむような高所は苦手である。

転がり落ちるような急斜面をどんどん下って行く。予想していた通り、次から次へと登って来る人達とすれ違う。「夏山シーズンももう最後だろうし、この天気だから・・・」長い冬を迎える前の小春日和の一日を謳歌する人たちで登山道は賑わい始めていた。10時25分、登山口に到着〜駐車場は車であふれていた。
    
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増毛山地の山々をズーム
   
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眼下の展望を目に焼き付けて
    
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コースタイム(含休憩時間)

登山口 08:00  山頂 09:15-09:35  登山口 10:25

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