尾根を辿り山頂へと続く広い台地へ

今回の行程は標高差約650m、距離約5kmである。標高約780mの台地までは「斜面を登り〜平坦になり、また登り〜平坦になる」の繰り返しであった。尾根取り付きから数えると5回ほど角度のある斜面を登った。この日はラッセル無しであったが、雪面の状況によっては結構辛い行程になるのかもしれない。

標高600m付近から雪面は硬いモナカ状態、一部クラストしている。急斜面で流れるスキーに「おおっ、、、」、思わず態勢を崩しそうになりながら、思いっきりエッジを効かせて登る。ここで転倒するとある程度の滑落は避けられない、慎重にゆっくりと歩を進めた。標高750m付近の大きな斜面がコース中で一番キツイ登りとなった。キックターンしながら大きくジグをきる。

登り1
標高650m付近の登り

登り2

登り3
標高750m付近の登り(コース中で一番キツイ登りだった)

標高780m付近で広い台地に出る。ここまで来ればもう急な登りは無い、ホッとしながらミネラル補給だ。「あと2kmくらいかなぁ〜〜〜ここまで来ればもう射程距離だね、問題は天気だけ!!」、そう言いながら先を進む単独の男性の姿を遠くに見る。なだらかな台地を進んで行くと少し登りとなり・・・

台地
標高780m付近の台地

ひと登り

登りきると遂に山頂へと続く広い台地に出た。前方には白い山頂部が見えていた。「あれねっ、あれが山頂ね」おばさんは一気にペースをあげる、私は慌てて後を追う。

それにしても広い、傾斜もほとんど感じない、ダケカンバの疎林を抜けると一面真っ白な台地である。ここで吹雪きにでもあったらと思うと、ゾッとする。コンパスを何回も見ながら真っ直ぐに進む、先を進む男性の微かなトレースは見事に山頂へと向かうライン上を進んでいる。きっとこの山に何回か登っている人に違いない。

「これで青空だったらねぇ」おばさんはちょっと残念そうに呟いた。確かにこれで青空だったら、、、もっと周囲は輝いているだろうし、気分も高まることだろうし、、、山頂からの展望も期待できるのだろうし・・・」

前方に山頂が見えてきた
前方に白い山頂が見えて来る

広い台地を行く
広い台地を行く

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