ニペソツ山が・・・

かん木のトンネルを抜けると、ハイマツと岩れきに覆われた斜面となって視界がぐんと広がる。石狩連峰が立ち並ぶ。先日登った音更山、そして石狩岳と特定が定かではない川上岳、さらにはニペソツ山からは遠いニペの耳・・・ザックを下ろしナキウサギの声を聞きながら見つめる。

視界が開けて
写真提供:koyaさん

石狩連峰
石狩連峰(中央に石狩岳と音更山)

前天狗のトラバースに入る、前方はガスに包まれていた。「どうなんだろうね、、、風があるから晴れるとは思うんだけど」俯き加減に歩を進める。

しかし足元に美しい花々を見つけると途端に展望のことはすっかり忘れて、ファインダーを覗き込むのだ。「これは良いですねぇ〜〜〜2回目かなぁ〜〜〜この花との出会いは・・・」、側を通る人が「この花は?」と問いかけてきた。「珍しいのですか?」「えぇ〜〜〜あまり見られないと思いますが」。

前天狗へと向かう

岩れきの斜面を登り出す頃には、予想通り?青空が広がりだした。ここを登りきると台地となっていて、登り始めてから初めてニペソツ山が顔を出すのだ。展望としてはこのコースのクライマックス第一弾と言えるのかもしれない。「どうだい?見えてるの?」先を進むkoyaさんに声をかけた。「う〜〜〜ん、ちょっと・・・」ニペソツ山はその山頂部が雲に覆われていたのである。

さあ、、、

あららら・・・
山頂部は雲に覆われていた・・・

私達は腰を下ろし、待った・・・ニペソツ山を覆う雲が消え去るのを待った・・・消えそうになってはまた湧き上がる雲、「ここまでかなぁ〜〜〜」あきらめて先に進む人達が多い。

ニペソツ山には過去3回登っていたが、ここから山頂を確認出来たのは5年前の9月だけである。「今日はきっと晴れるさっ!」私はカメラに手をおきながらakamさんの差し出す大きなサクランボを頬張った。「おおおおっ、来たぞっ、、、晴れるぞっ、、、、」そんな繰り返しが何回も続いた。

そして遂にニペソツ山はその全容を現したのだ。「おぅ〜〜〜やったぁ〜〜〜」叫びながらシャッターを押す、何度も確認するように、、、押す。

これがニペソツだ!!!
ニペソツ山

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