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背の高い笹や木々に囲まれた登山道が周囲の視界を遮っていた。しかし上空には抜けるような青空が広がっていた。暑い、とにかく暑い、この時期の山登りとしてはこんなに暑いのは初めてだ。「ちょっと休もうよ」そう言いながら塩分補給もしておく。

木々の間から前週登った長万部岳が見え隠れしていた。ここぞっと言った地点を見つけてシャッターを押す。「うん、あのあたりを登ったんだなぁ、、、あっちから黒松内岳も見えていたし、、、」  

長万部岳
長万部岳

528m地点を過ぎて少し下って行く。このあたりまで来るとさすがにブナの葉はもう落ちかけている。ちょっと寂しさも感じながら登って行くとブナは樹林限界となり一気に視界が広がって、、、黒松内岳の山頂部が私達の前に立ちはだかるのだった。
その山容はとても800mに満たない山とは思えぬ迫力である、威容さえ感じる。突き上げるような山頂部から落ちこむ雪崩斜面、「わぁ〜〜〜」思わず叫んでしまった。

気持ちが良いよぅ〜〜〜

山頂部が迫る
山頂部が目の前に迫る

おばさんとナッキーさんは先に進んで行く。私は少し離れた位置からそんな二人の後を追って行った。どんどんと傾斜が急になってきた。見上げる高さの撮影が多くなってきて、抜けるような青空がファインダーに飛びこんでくる。

草付きの雪崩斜面を眼下に感じながら登って行く、ジグザグと喘ぎながら、、、そして地肌むきだしの斜面は滑り易く、、、慎重に歩を進めて行く。9合目の標識を見た。固定ロープが張られている、、、

見上げる高さの山頂部
一旦少し下って

急な登りとなって

9合目
9合目付近から補助ロープが張られていた

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