奥手稲山の家へ

なだらかな斜面が見えだすと我慢ができなくなって尾根を登りはじめる。1泊装備のザックが体にのしかかる。countrymanさんもたまらずkamiさんとラッセルを交代する。

私はGPSの高度計を見ながら後へ続いた。「さあ、ここからトラバースに移ります」そう言って私は先頭を歩きはじめた。

真っ白な斜面を高度を保ちながら一歩一歩慎重に進む。一人づつ間隔をあけながら、ゆっくりとゆっくりと進んだ。まだ山小屋は見えて来ない、「もうそろそろ見える筈なんだけど、、、」。振り向くと私の後ろをおばさんが歩き、大きく間隔をとってyamaonさんが続いている。

トラバース
トラバースして小屋を目指す

「もうそろそろ見えるんじゃない?」とおばさん、私は目をこらしながら前方を見つめた。

木々にさえぎられているが、なにか小屋らしき影が見える。思わず急ぎ足になりそうな自分をおさえて進む。「あ〜〜〜あれだな、あれだ、小屋がみえたぞ!」。おばさんは大声で「yamaちゃ〜〜ん、小屋が見えたよーーーもうすぐだよ〜〜」、「やったーーー小屋だよーーーっ」と叫ぶyamaonさんの声。

前方に小屋が
前方の木々の間に小屋が見えてくる

私の目の前には山小屋があった、1昨年の面影をそのままに・・・12時50分奥手稲山の家へ到着である。「おーーームードあるねぇ〜〜〜」そんな声があがる。

奥手稲山の家
奥手稲山の家(南側斜面より撮影)

入り口の戸を空ける、冷え切った小屋の中へ入る、、、きれいに整理された室内、「変わってないなぁ〜〜〜」。

早速石炭ストーブに火を入れるkoyaさん、なかなか思い通りに燃えない「もっと石炭を入れたほうが良いのかな?文化焚きつけをもっと入れれば?」、そんな問答を続けていると小屋番の学生さんたちが到着した。早速かわってもらう、新聞紙をどんどん入れ、石炭を足し、再度着火。

やがて石炭ストーブは勢い良く燃え出し、煙突も赤みをおびてきて、回りを囲む我々の表情もゆるんで来る。とりあえず昼食をとり、ひといき休んで、いよいよ小屋の南側斜面(ユートピア)の滑走に挑戦である。

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