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やっと傾斜が緩んで~視界が広がってくると山頂は近い。登山道脇のムラサキヤシオが彩りを添えていた。10時10分、海向山山頂に到着だ。登り始めてから1時間50分だった。早速ザックをおろして小休止。近くにコヨウラクツツジが咲いていてカメラにおさめる。もちろん二人きりの貸切の山頂である。

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ムラサキヤシオが咲いていた

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視界が開けると山頂は近い

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コヨウラクツツジ

少しだけ休憩した後、私達は左回りコースを下った。前方に荒々しい恵山を見ながら下って行くさまは圧巻でもある。しかしすぐに樹林帯の急斜面をなってグングンと高度を下げて行くことになる。先を進むおばさんがしゃがみ込んで待っていた。「何か咲いているのかい?」「イワカガミよ、ちょうど咲き始めたようね」。7年ぶりの再会?を果たした瞬間だった。まだほとんど咲いていなかったイソツツジ、ようやく咲いているものを見つけてシャッターを押した。

急斜面を下り切ると、小さな沢形を越えたりしながら~左右コース分岐に向かってなだらかな道程だ。小鳥の囀りや足元に咲くタチツボスミレ等を見ながらのんびりと進んで行く。11時35分、登山口に到着。一旦装備を解いて小休止とした。

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前方に恵山を見ながら下山

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急斜面を下って行く

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イワカガミ
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やっと咲き始めたイソツツジを見つけた

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左右コース分岐に向かって

賽の河原駐車場には観光の方々や恵山に登る人達の車が止まっていた。まだ時間が早かったので私達は火口原周辺を歩くことにした。火口原越しに見る荒々しい恵山や、登って来た海向山方面が目の前に展開される。もう少しするとこの周辺はイソツツジが一面に咲くことになるのだろう。そんな時期の光景も気になるのだが、、、さすがに札幌からは遠い。いつか機会があったら・・そんな思いを胸に、私達は長い札幌への帰路に着いた。

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火口原散歩
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火口原から恵山を見る

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火口原から海向山方面を見る

今回の山行では楽しみにしていたイワカガミとの再会を果たせた。見た目もコイワカガミよりも大きく、その厚く光沢のある葉が存在感たっぷり。まだ咲き始めだったが、コイワカガミとは一味違った美しさであった。もうひとつはマキノスミレである。花は美しい紅紫色で一目でそれとわかるほどだ。三角形の葉の美しさともども私達を惹きつける。「見られて良かったね」そう言葉を交わしながらゆっくりとファインダーを覗きこんだ。

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イワカガミ
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マキノスミレ
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編集後記:
今回の遠征では思いがけない山野草との出会いを楽しめた。恵山周辺では無いが、それはオオサクラソウでありキバナイカリソウであり・・・他にも出会いがあったのだが、それは私達の記憶にとどめておくこととする。

エゾオオサクラソウは茎や葉柄に軟毛が多いのだが、オオサクラソウは無毛であり、見た目もスッキリとした美しさがある。その近くで、もうほぼ終盤かなと思っていたキバナイカリソウが綺麗に咲いていた。淡い黄色の花がまるで透き通るかのような色合いにも見えた。最近はあまり花のアップを撮らないのだが、思わずレンズを近づけた。


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オオサクラソウ
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キバナイカリソウ
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コースタイム(含休憩&撮影時間)

登山口 08:20  左右コース分岐 08:35  456mピーク 09:15  海向山 10:10-10:20  左右コース分岐 11:15  登山口 11:35
火口原散歩 12:00-13:20   【歩行距離 9.1km 延行動時間 5時間】

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