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時々振り返ってみるのだが、私達の後から登ってくる人影は見えない。やや強い風の音だけが周囲を包み込む閑散とした尾根を登って行く。842mピークが近づくとガスが途切れてきた。一気に登ってCコースとの合流点であるそのピークに立った。周辺はガスに包まれてあの深い谷と頂上へ向かう細い稜線、切れ落ちた崖斜面などの迫力のある景色は見られない。

Cコースから単独の単独の男性が登って来た。この日初めての出会いある。何となくほっとしながら「Cコースのお花はどうでしたか」とおばさんが尋ねた。「う~~ん、やっぱりこのあたりが一番かなぁ」、その言葉通り見下ろす急斜面には見事な花模様が展開していた。私達はすぐに単独の男性を追うように頂上へ向かって進んで行く。

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842mピークは目の前

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シラオイハコベ

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マルバシモツケ

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いよいよ頂上へ向かって

頂上までは崖縁の急な階段登り~右側は切れ落ちた急斜面、「ゆっくりと、気を付けて」そんな言葉をかけながら登って行く。濃いガスに包まれて遠望は無いものの、見下ろす斜面には見事なお花畑が展開されていた。私は望遠レンズに取り替えてじっくりと撮影開始。ファインダーを覗く、深い谷に落ち込んで行く急斜面をコウゾリナ(カンチコウゾリナ)やヨツバシオガマが彩る。ガスに包まれたオオカサモチがとても良い雰囲気だ。「これだよなぁ」そう叫びながらシャッターを押す。おばさんが立ち止まっていた、「まだキクバクワガタが咲いてるわっ、、、これはタカネグンバイの果実よね、、、わぁエゾシオガマが綺麗」。

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うっすらとガスに包まれた斜面に咲く花々(ズーム撮影)

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急斜面に咲くコウゾリナとオオカサモチ(ズーム撮影)

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まだ咲き残っていたキクバクワガタ

ツマトリソウ

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切れ落ちた崖斜面を見る(ズーム撮影)

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タカネグンバイの果実

まだ咲き残っていたチシマフウロ

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エゾシオガマ

斜度が緩むにつれて登山道脇をエゾカンゾウが彩る。この花は青空の下よりもガスが煙る背景の方が私的には好きだ。やがて前方から人の声が聞こえて来て~ほどなく神居尻山の頂上に立った、10時10分。

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エゾカンゾウ

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もうすぐ頂上

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