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トラバースを終えてコルに向かって緩やかに下って行く。微かにオコタンペ山が見えて来た。「期待出来るのかな?」半信半疑のままコルに立つ、10時40分。稜線歩きは約1時間ほどであった。
「あっ、トレースがあるよっ」「本当だ、昨日のものかな、、、何処から登って来たんだろう。方向的には道道側からの登りのようだけど」まあ、トレースがあると言う事実は私達に少なからず元気を与えてくれた。降り続く雪、、、微かに見える恵庭岳のシルエットだけが望みをつなぐ。ザックをおろしミネラル飲料を飲み干す。あれほど自信有りだった自分の予報は見事に外れてこのざまだ。「なんてこったぁ〜でも今年の冬は・・・」などと言い訳を考えてみたりする。悶々としていたその時、上空から一筋の明かりが見えて急に降る雪も弱まって来た、「晴れてくるんじゃないか?」「行こうか」「よっしゃ!」

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コルに向かって緩やかに下って行く(微かにオコタンペ山が見える)

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コル付近

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雪の奥に・・・微かに恵庭岳

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上空から日射しが・・・

上空には青空が広がって来た、山頂に向かうトレースもある。こうなると私達は急速に?元気になる。雪面に日射しがあたって輝く、ちょっと薄い青空ではあるものの視界がぐんぐん広がって来る。「わぁ〜綺麗よ〜〜〜」おばさんは叫びながら斜面を登って行く。私は少し離れてシャッターチャンスを待つ。このために首からぶら下げて登って来たデジイチのファインダーを覗く。シャッターを押しながら「ここを登れば前方に・・・」〜そう、オコタンペ山の山頂部が待っているのだ。

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日差しを受けて

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ここを登れば・・・

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遂に山頂が目の前に

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真っ白い山頂部、昨日のものだろうか〜斜面に3本のシュプールが描かれていた。さあ、いよいよ最後の急斜面である。「もう少しだぞっ、気をつけて」ぐんぐん山頂が近づいて来る。「交代しよう」途中で私が先頭に立って急斜面を登り始めた。と、その時〜上から単独の男性が下って来た。「こんにちは、どちらからですか?」「漁岳に行こうと思ったんですけど、天気が良くないので途中からこっちに回りました」。スノーシューの男性は私達よりも1本西側の稜線を登って来たのだろう。「山スキーではきつかったでしょう」「そうですね、稜線はちょっと難儀しました。滑りを楽しむ山では無いですが〜展望狙いなんですよ」「もう少し晴れてくれればね」

誰も居ないと思っていた山中での出会い、特に冬山では親しみも湧くものだ。その男性は私達の登って来た稜線を下って行くと言う。状況を説明して別れを告げた。
最後のひと踏ん張り、急斜面をクリアしておばさんに先頭を交代。11時20分、私達はオコタンペ山の山頂に立った。登り始めてから2時間50分だった。

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さあ、山頂へ向かって

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オコタンペ山山頂に立つ

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