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山頂が近づくにつれて〜なだらかで広大な雪原を歩くことになる。強い風で雪面に刻まれた風紋の上を、雪がまるで蹴散らされるように舞い上がる。大小の樹氷や雪塊が広大な雪原のあちこちに散りばめられている。
先を進むおばさんにはもう声は届かない。交わす言葉は必要無かった。今この光景に包まれて歩いていることが、私達にとってはたまらない快感だった。

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遠くに背の高い樹氷が1本?見えてきた。GPSを見て方向を確認する、それはまさしく山頂方向であった。振り返るおばさんに私は指差した。おばさんは頷いてその樹氷に向かって真っすぐに進んで行く。

思えば1月上旬の三段山以来〜諸事情により山へ向かえない日々が続いていた。天気もあまり良く無かったのが救い?と言えるが、やっとこの日を迎えた私達が選んだ山が朝里岳だった。前ページも書いたが久しぶりの山行を考慮にも入れて「距離が短いこと」、「展望が素晴らしいこと」がポイントになった。「天気は良いみたいよっ」天気予報を信じつつ迷いも無くここに決めたことが大正解だった。

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大きな樹氷の横を通りぬけてゆく、どこが山頂なのかハッキリしないままに更に進んで行く。山頂の位置などはどうでも良かった。「もう少しよね」「うん、もう少しで見えてくるぞ」私はザックからデジ一眼を取り出した。やがて雪原の奥に余市岳が頭を出す。「やったぞ!!」久しぶりの余市岳との対面である。

山頂付近

余市岳が
雪原の向こうに余市岳が頭を出した

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