尾根に上がるとあとはなだらかで広い斜面を山頂に向かって進んで行く。木々に積もった雪や凍てついた木々の枝に時折日差しが差しこむと一気に周囲が輝く。「わあぁ〜〜〜綺麗だよぅ」誰もいないから遠慮はいらない、大きな声で叫ぶ。「これだよなぁ〜〜やっぱり雪景色には日差しだよっ、日差しさっ」 洗練された先行トレースは続いていた。「本当に追いつかないわよねっ」「相当早く出発したか、、、相当な猛者か、、、いやいやとにかく感謝だね」心地良い尾根歩きが続いた。 |
振り返ると木々の間から朝里岳方面が輝いて見えている。「もう少し上まで行かないと・・・でもそれまではこの天気はもたないかも」。予報では午後からは下り坂だった。「まあ、展望はそこそこでも良いよっ、贅沢は言わないことだ。それにしても凄い粉雪だね〜〜〜でも深すぎて下りラッセルになるかも???」 やがて山頂が見えて来る。尾根に上がってから山頂までは約2km弱、決して楽な距離では無い。あせらずに周囲の輝きを楽しみながら雪中散歩を楽しむ雰囲気である、もちろん天気が良ければの話しではあるが、、。やがて少し急な登りになって山頂が近いことを知る。 |
山頂直下の登り |
前方に青空が広がってきた、まばらな木々の間をまっすぐに抜けて山頂に立った、11時ちょうど。登り始めてから2時間40分であったが〜先行トレースが無ければもっともっと時間がかかっていたであろう。その先行者を探して山頂から少し下ると、、、若い男女4名のグループであった。「ありがとうございました、、、本当にとっても助かりましたよ」「これから小屋ですか?」「いや今日はここまでです」、なるほどはち切れるばかりの若さと、山に対する経験を兼ね備えた一行だった。 眼下に広がる日本海、手前には銭函天狗山も見えている。「微かに見えて来たんじゃない?」「う〜〜〜ん、ちょっと厳しいなぁ」増毛の山々はその面影を感じさせるだけだった。ホットコーヒーを飲んでいるうちに雲に隠れていた手稲山が見えだした。「一応撮っておくか〜」立ち上がりファインダーを覗く。 風が弱いし寒さは全く感じなかった、30分ほど休憩して下山を開始した。 |
眼下に広がる日本海と、左に銭函天狗山 |
手稲山をズーム |
「このあたりから突っ込んで、、、、あらら、、、止まってしまうぅ」、緩斜面にくわえ深く積もった雪は、、、案じていた通りの下りラッセルだった。「せっかくのパウダーなんだけどなぁ〜〜〜」。そんな状況は沢へ下りの急斜面では好都合だった。ほぼまっすぐに降りてもスピードが出ない。「こりゃあ〜楽ちんだね」笑いながら林道へと降り立った。 |
コースタイム(含休憩時間) 林道入口 08:20 奥手稲山 11:00 - 11:30 林道入口 12:50 |
スキーコーナーへ | HOME |